中村議員は12月15日、松井知事に対しての提言と要望をまとめて提出しました。この日は知事の日程調整がかなわず、政策企画部の井上次長に要請しました。今回の提言は、8つの分野・57項目に上ります。
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提言書を井上政策企画部次長に手渡す |
提言の内容を説明 |
多くの報道関係者が取材に |
中村議員は、「@今日、世界各地で大規模な自然災害や感染症などが発生し、多くの被害を出していること、A宗教・文化・資源などを巡っての紛争やテロが多発し、我が国も決してこれまでのように安全ではない」と、改めて危機管理対策の重要性とその強化を訴えました。
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◇競争だけでは×
続いて、橋下知事誕生以来、大阪では「改革」、「競争」をキーワードに様々な取り組みがなされ、一定の成果を上げたものがある半面、課題を残したものも数多くあると指摘しました。
とりわけ、先の選挙中、橋下市長が応援演説で、「僕は大阪で改革やろうと思いミサイル男になった。役所の中でバッカン・バッカン爆発してケンカした。でもミサイルは威力あるけど、壊しちゃいけないところも壊してしまう。そこを手直ししていくのが……」と自ら反省を込めて語ったように、この間の破壊と混乱に終止符を打ち、具体的に対処していくのが松井知事に課せられた責務です。
中村議員は、府民の暮らしの安定と大阪経済の進展に向け、「知事は熟議と協調の府政を積極的に推進されるよう切に望む」と、申入れました。8分野の主なものは以下のとおりです。
◆安全なまち
前回の8月に提言した際の「安全なまちを」の分野に関しては、東日本豪雨によって鬼怒川の堤防が200mにわたって決壊した直後でもあり、治水目標の達成時期やハード・ソフト両面からの取組みを急ぐよう要請しました。
今回の提言では、朝日新聞が全国版の1面トップ記事で掲載したように、信号制御器の老朽化が激しく、事故防止の観点から速やかに調査に入り、改善を急ぐことを求めました。
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信号機は全国に約20万基あり、その内の20%にあたる4万基が老朽化していると考えられています。大阪には制御機が約1万2千機あり、既に更新時期を過ぎたものが2千500を超えています。信号機については各地から新設要望が出され、増設に努めていますが、万が一、信号機が故障すれば大事故を招くため、徹底した調査を進めなければなりません。
この他、@公共交通、A空き家対策、B異常気象と環境対策、C都市インフラ(橋、下水道管など)の老朽化対策、D警察力の充実などを取上げています。
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◇信頼の府政
@将来世代に負担を押付けることのないよう、財政規律を徹底すること。
A市町村との連携はこの数年、大阪市のことばかりが強調されてきた。府は広域自治体として、財政基盤の弱い市町村への積極的な支援を行うことが重要。 など
◇平和・人権・自治
@ヘイトスピーチやネット上の悪質なものへの対策。
A障害者差別条例の制定に向け、関係者が十分議論に参加できる体制づくり。 など
◇子ども・女性
@子育て支援と乳幼児医療費の充実。
A子どもの貧困と虐待対策。
B就職困難層への支援。 など
◇育てる教育
@通学安全対策の充実。
A長期的な観点から高校再編を進めること。
B私学助成の復元とキャップ制の見直しを行うこと。
C給付型奨学金制度を検討していくこと。
D小6年・中3年という義務教育制度が転換する。府は各市町村の独自の取組みを支援すること。 など
◇暮らしを支える
@消費者被害対策の推進。
A生活困窮者対策として、生活再建に繋がる有効な手立てを講じること。 など
◇勤労者・中小企業
@下請け2法やガイドラインを周知徹底し、適切な行政指導を行う。
Aメンタルヘルス対策を強化する。
Bブラック企業の排除。
C自殺防止、ニート・ひきこもりへの対策をより効果的に。 など |
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