実践記録

「縄文の土器作り」〜野焼き〜

平成9年度第6学年 学年実践

1997年5月8日(月)と9日(火)に、 八尾市立高安西小学校の体育館で6年、132人が縄文の土器作りに 挑みました。(財)八尾市文化財調査研究会の指導員の方の指導で、野焼き用の粘土(信楽粘土)をこね、紐状にしてぐる ぐる螺旋状に上へ上へと巻き上げていきました。8日は、まず下部を作り、9日はその上へ上部を巻き上げて行きました。 (2日に分けないと、上部の重みで下部がひしゃげるからです。) そして20日まで、体育館ベランダで乾燥させました。
5月20日(火)朝から運動場で野焼きです。各学級直径4メートルほどの円(穴ではなく、少し土を掻いた程度 )内の真ん中に土器を置き、周りにわらを置いて、舞ぎり式の火起こし器で火をおこし、その火をわらに移します。
わらを使うのは、穏やかな火で土器を乾燥させるためです。それも遠火でじわじわとです。はじめからきつい火を 近づけると土器が割れてしまいます。このわらは学年の先生の近所の農家からわけていただきました。

わらがある程度燃えたら、その上に木(廃材)をのせていきます。木に火が燃え移り炎が大きくなります。 でも、いきなり土器に近づけません。割れてしまうからです。じわじわと周りから取り囲むようにして土器に少しづつ近づけていきます。 煙いし熱いけど、しんぼうです。
炎が大きくなり、どんどん木を土器に近づけ最後は、土器の上にかぶせてしまいます。この日は 朝からしてお昼頃に取り出しましたが 本当は一昼夜燃やし続けるのがいいのです。炎の芸術といいますが、固い土器が 出来つつあります。

お昼過ぎになり、炎もおさまり、おきの中に出来上がった土器が見え隠れしています。 熱くてすぐには取り出せませんが、完成です。子どもたちも大喜びです。


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