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『だんごむしはめいろのたつじん?』かんちくたかこ/文 すぎやまカナヨ/絵 講談社 

 見開きページに朝永振一郎さんの言葉「ふしぎだと思うこと これが科学の芽です 
よく観察してたしかめ そして考えること これが 科学の茎です そして最後にな
ぞがとける これが科学の花です」と書かれている。この本は自称ダンゴムシの達人
と称する小学生の男の子が、ダンゴムシについて「芽」「茎」「花」を見つけていく
経過が書かれている。

 ページの初めは、さすがダンゴムシの達人と言うだけあって、この男の子がダンゴ
ムシについて調べた事柄がいろいろ書かれている。まずはダンゴムシの体、足のたく
さん生えている部分は胸、はらは後半の足のない部分のみ。ダンゴムシがよく丸まる
のは「きけんやかんそうから身を守るため」という。ダンゴムシは「ムシ」というが
甲殻類の一種。その他、オスメス違いなどが書かれている。ノートはさらに「ダンゴ
ムシのくらし」とか「ダンゴムシの成長」とかびっしりと書かれている。

 ダンゴムシは「じぐざくに すすむ というとくい わざな゛あるらしい。」とも
書かれている。ダンゴムシは「めいろの たつじん」だ。確かめてみよう。

 ぼくは、空き箱で作った通り道にダンゴムを歩かせ、ダンゴムシがじぐざぐに進むか
実験を試みる。近くの公園で集めた5匹のダンゴムシを使って空き箱で作った通り道を
歩かせる。ダンゴムシが横に動くと迷路になるような道も作った。実験結果はほぼ確実
に左右へジグザクにダンゴムシは動いた。次にスタート時点でぐるぐる回してみるとか、
途中に、ダンゴムシにはいやな臭いのするものとか、ダンゴムシの大好物な品物を置い
てみるとか、いろいろ実験を試みる。
         20251月 1,900

 

『鳥はなぜ集まる? 群れの行動生態学』 上田恵介著 東京化学同人

 著者の上田さんは、「鳥を中心した進化生態学・行動生態学」(著者紹介欄)を研究して
いる学者。それだけに、「鳥はなぜ集まる」に関する様々な論文を紹介している。鳥が
「集まる」というとか。行動に対して「仮説」を立て「実験」している様子など、海外
の論文も交えていろいろ語っている。文は読みやすいが中身は少々専門分野の話もあるので、
高校生以上の読み物か。

 「鳥はなぜ集まる?」と一口に言ってもいろいろな事例がある。鳥はよく集まって飛ん
でいるが、その群れには繁殖期、渡りの時期などに分かれてる。渡りの時期に比較的群れ
を作っていることが多い。そう言えばツバメなど渡りの時期に集団で飛んでいるのをよく
見かける。繁殖期に群れを作る鳥も多いとか。あまり目にしないが猛禽類もよく群れで旅
しているという。冬にはなんといってもガン、ハクチョウの群れを目にすることが多い。
オオワシやオジロワシも夜になると集団で眠ることが多いという。スズメなど種子食の小鳥
たちは群れでいることが多い。北海道には海鳥の大コロニーがあるという。内陸にいる鳥も
集団で繁殖する鳥も多いが、そういえば琵琶湖にある竹生島のカワウの集団繁殖はあたりに
多数の糞をまき散らし池の水質を変えるので困りものの鳥になっている。シジュウガラ、ヒ
ガラ、エナガなど違う種の鳥が集団で群れを作っていることも多いという。カラス、ツバメ
などは夜になると川原の茂みに寝に帰ってくる光景は淀川などの葦原でよく見かける。京都
のユリカモメたちは夕方には比叡山を越えて琵琶湖まで寝ぐらを求めて飛んでいくという。
中には、群れで共同繁殖する鳥もおりこのグループでは親以外の鳥が互いに子育てを手伝っ
ているという。

 2稿目から、「鳥たちはどうして群れを作るのか」の問いに、海外の専門家の論文も取り
入れてたくさんの事例が語られていく。「仮説」を立て「実験」を交えた考察がいろいろ述
べられていく。                  202311月 1,800
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