授業書《磁石》《地球のなぞとき》に使える
簡易伏角計作り
西村寿雄
授業書《磁石》《地球のなぞとき》にギルバートの地球磁石の話
があります。そこに,地球の水平面に対して垂直に働く磁力(伏角
の話が出てきます。その時に,伏角を測る器具があればその
場で生徒さんたちに,今いる場所の伏角を実感してもらうことができ
ます。しかし,市販の伏角計は2万円くらいしてとても高価です。
そこで,簡単に作れる伏角計をセットにしました。伏角を見るには,
ふつうの方位磁石を垂直に立てればいいのですが垂直に立てたときに
水平線がとりにくいのです。そこで,このセットでは簡単に水平面が
確保できて伏角が見やすくなるように工夫しています。
使っている方位磁石は100円ショップのオイルコンパスですが,や
はり製品にムラがあります。正確なその地の伏角を求めるには不向き
ですが,だいたいの値は示します。伏角を実感するには十分です。
【作り方】
セット以外に
両面テープ(巾10mmくらい)とハサミを用意する。
1. カセットケースを開いて方位磁石を南北水平にして,
ケースのふたに方位磁石をはりつける。
ケース内の突起のない方に注意しいてはる。
2.テープケースの左側に「簡易伏角計」と書いた紙を両面テープ
ではる。紙に書かれた水平線を方位磁石の南北線にあわせる。
3. テープケースの蓋の下側に「使い方」と書いた紙を両面テープ
で貼り付ける。
【使い方】
ケースの蓋をあけて水平にして,方位針が北を指すように方向
をあわせる。その後ケースの方位が動かないように注意して蓋を
立てる。ふたを立てて,方位磁石をとんとんとたたくと方位針の
N針がぐっと下がる。
下がった角度(水平線との差)が伏角です。
机(木製など)の上にのせて扱うと水平は確実です。