1. 工法概略 護岸工事には多穴質ブロック及び自然石空積みを採用される。左岸(田圃側)は車道となるため、強度確保のためほとんどブロック積みとなるが、採用されるブロックは「ポーラス多穴質ブロック」(火山礫使用)と言われているもので、凹凸面があり透水性のあるブロックとなっている。このブロックは保水性が保たれ植生に好影響をもたらす。
また、微少動物が生息できる。また、最下部には空洞の多いブロックが採される。ここには小動物など生息できる。 右岸(山側)には、かなりの面積で自然石の空積みが行われる。裏側にアンカーの付いた自然石が採用され、表面は土で石の間を埋められるためにホタルの幼虫の生息にも好影響をもたらす。 また一部には、ホタルブロックと言われている空間の多いブロックも採用される。一部緩い傾斜の河岸には、ネットの上に丸石を配列し(ネットと石とは接着剤で固定)その間を土で詰めていくという画期的な工法も採用されている。 2. 河床にも変化を付ける
今までの工事でも河床の両岸には寄州が作られていたが、流路が直線的で、急流の時に幼虫などが流される可能性があった。この点も、今回では寄州を蛇行させ、数カ所に瀬やたまり杭打ちも計画されている。こうすることにより、河床に変化が起き、小魚や小動物の生育にも好影響をもたらす。
これで、流路整備の基本方針である「流路形状を単調にしない、コンクリート等の堅い材料を用いた護岸を最小限に抑える」という目標はかなり達成されると考えられます。今後の植生回復を見守り、ホタルの生息状況の把握に努めたいと思います。
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![]() 2000,2,28 |
![]() 多孔質ブロック |
![]() 2000,5 左岸工事終了 |
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右岸もほぼ完成 2005,5,3 |
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植生の回復が見られる2003年工事 |
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