授業びらき
[はじめの授業で、何をするか]

 どの教科も、子ども達が興味をもたないと意味がありません
ので、簡単で楽しいイベントや教師の実演をいれます。

 それと、一年間で、各教科何を学習するのかという簡単な構
想を述べておくことが大切です。

 どちらを先にするかは、その時の子供の雰囲気によって、変
えています。

 こうでなければ、ということはありませんので、気軽に考え
ることが大事です。

 いつくかの例をあげておきます。

 理科の場合は、授業に出てこないような実験やものづくりを
やって興味づけます。

 例えば、「べっこうあめを作って食べる」「手回し発電機で
電気をおこす」「カラーキャンドルの演示」「強力電磁石を誰
がはずせるか」などがあります。

 学年によって使い分けるといいでしょう。

  べっこうあめは、最近では、よく知られていますが、子ども
達には根強い人気があります。

 火を使うので、中学年以上の方がいいようです。

 作り方は、アルミホイル(カップ型)に入れた砂糖に、ぬら
す程度に水を入れて、火にかけます。色が黄金糖の色になって
きたら、ぬれ雑巾の上において冷まします。
 これで出来上がりです。

 手回し発電機で電気をおこすのは、どの学年でも使えます。
 できるだけ多くの子供に回させてあかりをつけさせます。明
るくつけるためには、力がいりますので、「仕事をするには、
別の力が必要なのだよ。理科は、そんなことを学習する教科だ
よ」ということを話して、興味づけをしておきます。

 カラーキャンドルは、高学年の方がいいでしょう。
 ろうそくを使う授業や化学的なことを取り扱うので、興味づ
けになります。

 もともと、中学校での炎色反応の実験やキャンプファイヤー
の時に使われているものですが、理科の最初の時間の演示実験
としては派手でおもしろいと思います。

 作り方は、ステアリン酸3gと発色剤3gをアルコール50
gに、湯せんして透明になるまでかき混ぜます。
 別の容器に移して、さめたら、火をつけてみせると色々な色
があって楽しめます。

 図工の場合は、色づくりの授業の前に、照明つき顕微鏡(ラ
イトスコープという商品名でナショナルから出ています)で、
カラーの印刷されたものを子供にみせるようにしています。

 これは、仮説実験授業の研究会で、教えてもらったもので、
カラーの印刷は、三原色の点々の組み合わせで、ほとんど全て
の色が作られていることがわかりますので、子ども達も、単色
で色を使うことが少なくなります。

  おとなでも、おどろきますので、図工のはじめにするのには、
とても効果的です。

 最初の国語の授業では、以前は、文学読本「はぐるま」(部
落問題研究所)からの読み聞かせをしていましたが、最近では
絵本の読み聞かせにかえています。

 「ぼく図工0点や」(ヨシトミ・ヤスオ、偕成社)なんかは、
おもしろくて、ものの見方にもかかわってきますので、お勧め
できる絵本です。

 大阪の場合は、郷土のむかしばなしの絵本がでていますので、
それも、時々使っています。

 他の教科の場合も、以上のような感じで、とりくめば、授業
が楽しくなります。
 自分にとって、わくわくするような内容であるかどうかが、
判断の基準です。


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