中国四川省・パンダについて(2002.8.26アップ)
臥龍パンダセンター(中国保護大熊猫研究中心)の主任さん
成都大熊猫繁育研究基地のナン主任さんのお二人から、パンダについてのレクチャーをうけました。
元々、上野動物園の中川志郎さんが同行して、色々とお話してくださる予定がやむを得ない事情で不参加になり、ナン主任さんが同行することになりました。
臥龍のパンダセンターでは、中川志郎さんが来られると言うことで、大きな歓迎の垂れ幕が掲げてありました。
当日は、会議室に通され、所長さんの歓迎の挨拶があり、その後、主任さんのお話でした。
もちろん、中国語ですので、ガイドの蒲(ほ)さんが、わかりやすく通訳してくれました。
バスの中でも、パンダの話が一杯あったのですが、なにせものすごい揺れでとてもメモをとれる状況ではありませんでしたので、おぼえていることを、以下に列記しました。

野生のパンダの識別は、3つ。
糞:パンダによって、笹の茎のかみ切る長さが違う。茎は消化されずに糞とともに出てくる。
足跡:指の長さなどが違う。
尿:成分が違う。
 この3つを判定して、どこがどのパンダのテリトリーか識別する。
パンダのテリトリーは、3平方キロメートル。
子どもが1歳になったら、子別れする。発情期まで、他のパンダや動物をテリトリーに入れない。
発情期は2週間、その内受精可能な日は、わずかに2日。
パンダの妊娠期間は、パンダによって半年くらい違う。
周りの環境によって、早く生まねばならないときは早くなるし、時期をずらしたほうがいい場合は、そのように自然になるとのこと。
パンダは、古代から(恐竜の時代から)生息していて、他の動物が食べないような、笹を主食にすることで生き延びてきた。
草食動物でも、笹は消化が悪いので、余り食べない。
パンダは、日本にも古くから伝わっている。奈良時代の女帝の時に、唐の皇帝から一つがい送られている。
パンダを発見したのは、フランス人で、名前を猫熊とつけた。ところが、中国は右から読むが、欧米は左から、ということで、熊猫と呼ぶようになってしまった。
パンダは木登りが上手。あれよあれよという間に一〇メートル以上の高い木の上に上ってしまった。
暑いのが苦手。夕方の涼しい時期から動き出す。曇りや雨が好き。
主食は笹だが、鉄分やカルシウムなどは、別のえさに混ぜて食べさせている。
野生のパンダも、何もしなければおそわないが、腹を空かせると、小動物も食べてしまう。
人家に出てきて鶏などを食べても、パンダの保護という観点で、農民も何もいわない。
子どものパンダも寝ていたが、えさ係のお姉さんが声をかけると、とんでいった。

他にも、もっと聞いたと思うのですが、世界遺産の感動もあって、パンダに関する記憶がうすれてしまったようです。
主任さんのレクチャーを、熱く
翻訳するガイドの蒲さん
前方中央がパンダセンターの
所長さん
ホテル前の道路には道路には
熱烈な歓迎の垂れ幕が
中国保護大熊猫研究中心の
入口
パンダ飼育施設の入口。
入場料がいる。
パンダの赤ちゃんを飼育してい
る施設
パンダのえさ、ササを用意して
いるお姉さん
このお姉さんがよぶと、ガバッと
おきてダッシュしていく。
パンダは暑さに弱いので、
昼間はほとんど寝ている。
オリにいるパンダも、えさの時
だけ出てくる。
パンダと記念撮影。ササがなく
なるととなりをかみにくる。
左が成都のパンダの繁殖担当
のナン先生。右は蒲さん。
臥龍のパンダセンターにある
ホテル。名前も熊猫山荘。
熊猫山荘は、ツアーで一番設
備が悪かった。
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熊猫山荘の中庭にあるモニュメ
ント。古いのが、茂みの陰にす
ててあった。