4 1994年1月号
庶民文化を共存できる

屋台のある街づくりを提言 地域活性化・経済効果期待

 枚方市の人口は396,817人。
そのうち、大阪市などに勤務する人は95,479人。
枚方市を支えて下さっている方々が、寒い夜空に会社から最寄りの駅に帰って来て暖かいラーメンや
ちょっと一杯飲める屋台でもあれば……。
どれだけほっとするでしょうか。
自分の街に愛着と誇りがもてる街づくの一つとして京阪電鉄枚方市駅前を「屋台のある街」にできない
ものか。
平成5年3月の代表質問で提言しました。

アジア文化の象徴
 アジアの街を見ても、香港の九頭竜、台湾の高雄の活気のある庶民食堂としての屋台。
シンガポール、マレーシアの美しい公園都市に不思議にマッチした屋台。
タイのバンコック、フィリッピンのマニラ、韓国の釜山など屋台はアジア民族の文化の象徴です。
北欧のヘルシンキ、ストックホルムでもバランスよく街に溶け込んでいます。
近代的な都市化が進めば進むほど、庶民文化を共存できる屋台の街づくりは魅力のある手法です。
道路交通法、食品衛生法などの法律をクリアーし、繁栄する福岡・博多の素顔を知るために平成5年2月、
福岡市役所に出張したところ「市会議員が屋台の研究に来たのはあなたが初めてだ」と驚かれていました。

  行政の柔軟な対応が必要
 福岡市ではメーター付きの水道・下水道トイレを完備、区画までしてあります。
電気は九州電力が設置。
道路上なので“水道は散水、下水道は道路の清掃のため”と行政では珍しく柔軟な建前の対応で屋台を
支援しています。
広島県呉市でも同様です。
屋台の街づくりは、行政の用地提供程度の負担で済み、地域の活性化、経済効果をあげ市民の方に
自慢できるものがあるという誇りをもって頂く事ができます。
大塩市長もユニークな提案と、早速、駅前周辺整備の中で京阪電鉄高架下や駅前公園などで検討して
くれています。
行政も街づくりの変革の時です。

【屋台の歴史】・・・屋台(移動式飲食店)の起こりは江戸時代。
現在のルーツは戦後の闇市。
東京、大阪など全国の都市部で発達したが、GHQが昭和24年5月、衛生上の理由で廃止したので衰退。



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