12 1994年9月号
利点の多い国民健康カードの導入

医療費削減と適切治療に効果 統一基準で全国的普及が急務

 もし自分が交通事故で不幸にも意識不明の重体に陥ったときに、住所や氏名、年齢などの身元や
血液型、病歴、体質の確認が取れれば救急処置は的確なものになるでしょう。
テレホンカードのような大きさの一枚のカードに過去の病歴・投薬の種類や検診結果などカルテのように
基本情報の入力し健康保険証と合体した国民健康カードの導入を提言いたします。

再検査や投薬のダブリ解消
 一刻を争う場面で、カルテの取り寄せなど治療以外で手間取る時間を大幅に短縮でき救命率が
向上します。
全国の旅先で病気してもカルテが瞬時に分かるので医師の適切な治療を受けることができます。
特に、引っ越しで転院しても再検査の必要がないことや二つ以上の通院をしていても投薬のダブリも
防げるなど医療費の削減になります。
 利用者自身が家庭のパソコンで血圧や血糖値などを測定して入力すれば生涯にわたってこの一枚の
カードで健康管理ができ予防検診になるなど利点が多いシステムです。
プライバシーの保護で難色を示す意見も ありますが法整備を進めることで解決できます。
 厚生省が兵庫県五色町でモデル実験をしていますし、岩手県沢内村、山梨県白州町の自治体でも
導入を開始しており、早急に全国で統一して行わなければメリットはありません。
カードでもICカードと光カードの方式があり、別々で行うと互換性がなくなるので各都道府県や自治体が
別々のシステムで行わないように早急に統一基準を制定すべきです。
医療の高度化や高齢化社会の到来で病院の事務量の簡素化を求める機運も高く普及が急務です。

【光カード】・・・電話帳一冊分のデータ(A4版で800ページ程度)が蓄積されます。
画像入力が可能なのでレントゲン画像も入力できますが記録の改ざんは出来ません。
一枚500円程度で廉価。
【ICカード】・・・記憶量はA4版で6ぺージ程度と少ないが書き込み、書き換え、読みだしが自由にできます。



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