35 1997年1月号 |
新春に思う大阪の復権 目白押しの基盤整備で上昇を 増税策は景気回復にマイナス |
新しい年を迎えて各紙の元旦の社説は厳しい論調が多かったように思います。 どうなるのか誰もが予測できない混沌とした日本の97年の夜明けでした。 しかし、今年は中国に返還される香港、目覚ましい発展のベトナムなどアジアの動きに世界が注目して います。 そのなかでも大阪も一生懸命に息をはいています。 関西国際空港の2期工事も昨年に着工。 今春オープンの大阪ドームはコンサートや集会など55,000人収容できる多目的ホールで東京ドームと肩を 並べる施設で近鉄バファローズホームグランドの予定。 大阪国際会議場も2000年のサミットを睨み着工されます。 鉄道網は近年にない飛躍的な整備が図られます。 3月開業のJR東西線は学園都市線(片町線)と福知山線を結ぶバイパス鉄道。 大阪東部地区と阪神地区がわずか20分で結びます。 大阪市営地下鉄は長堀鶴見緑地線が心斎橋から大正まで今夏に開通。 大阪モノレールは4月に柴原から大阪空港までが開業、その後9月には、南茨木から京阪電鉄門真市駅まで 延伸されます。 阪神高速道路空港線の池田市延伸も開通し大阪空港へのアクセスが一段と良くなります。 大阪東部のJR城東貨物線を複線電化し新大阪から久宝寺間約20qを2005年に旅客新線するため、 昨年末に大阪外環状線鉄道株式会社が設立されました。 新阪奈道路が開通し阪神高速東大阪線と直結すると奈良県まで30分で行けます。 その他、2001年春に此花区にアクション映画をテーマにした大型遊園地ユニバーサルスタジオが 誕生すれば西のディズニーランドになることは間違いないでしょう。 今年のなみはや国体、2000年堺市で開かれる世界民俗芸能祭、2002年のワールドカップの大阪開催、 2008年大阪オリンピック誘致に向け、10万人収容のメーンスタジアムの構想等このように大阪を中心に 多くのプロジェクトが目白押しで今世紀末まで大阪の社会的生産基盤の整備が続く見通しです。 その投資と効果によって大阪経済が活性化し日本経済の牽引力になることは間違いありません。 しかし、政府による消費税の引き上げ、特別減税の廃止、社会保険の負担増の政策は消費者物価が 上昇し、購買力がおち需要が減少する悪政です。 経済成長率が95年は2.2%、96年上期は3.1%とせっかく緩やかな回復傾向にあるのに水を差すことに なります。 このような増税政策は失政と言わざるを得ません。 大阪復権の芽を摘み取るような政治に強い監視をしていきます。 |
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