37 1997年3月号 |
泉佐野コスモポリス破綻処理 安易な税金投入には断固反対 法的処理のうえで公的処理を |
泉佐野コスモポリスは、関西国際空港の立地を生かし、地域の活性化と産業の高度化を図る目的で、 泉佐野市の95ヘクタールの用地に先端技術の研究所、研修所を誘致する計画でした。 大阪府(16%)、泉佐野市(16%)、大成建設(12%)、大林組(12%)、三井建設(5%)、日本国土開発(5%)、 大和銀行(5%)、住友銀行(4%)、泉州銀行(4%)、日本興業銀行(4%)、日本長期信用銀行(4%)、三井物産(3%)他に よって昭和62年12月に資本金10億円で設立された株式会社です。 平成6年11月に用地買収を完了したが、既にバブル頂点での買収が裏目にでて、高値の用地に進出する 企業も皆無となり、銀行団の550億円、府の70億円の合計620億円の融資返済が出来ず事業が行き詰まり ました。『住専の大阪版』です。 府は用地を184億円で買い取り、府営都市公園に変更し、その資金を銀行団に返済する案を2月議会に 提示しています。 府の危機的な財政難、相次ぐ不祥事のなかで、果たして184億円もの税金の投入が府民に認められるとは 思えません。 主導的な役割をしてきた府の責任問題は。 公園建設が泉佐野市地域の街づくりの活性化になるのでしょうか。 税金で破綻処理するための「名目上の事業」にすぎないのはわかりきっています。 90haの用地買収が実際は85haしかなく約5ha少なく、20億円の損というズサンな買収が明らかになって います。 銀行団からも府の破綻処理案は十分な協議ができていないとクレームがつくなど株式会社の16%の 出資者に過ぎない府が、なぜ強引と思える態度で幕引を急ぐ本当の理由はどこにあるのでしょうか。 平成10年度以降の危機的財政事情と木津信組破綻財政負担が先送りされたことや70億円の返還請求が 本年6月に迫っていることがあげられますが、これらの多くの疑問と責任の解明が先決です。 そのためには法的処理も必要です。 そのうえで府の公的処理を考えるべきです。 当時は、全国的に第3セクター方式が花形の時代。 府が関西国際空港の開港への期待感から泉州地区の泉佐野、和泉、岸和田に三つの同じコスモポリス 事業をおこなった責任は重たいと思います。 今回の問題は第3セクターの破綻処理 のモデルケースとして全国的に注目され安易な態度をとるべきでは ありません。 2月議会では徹底して廃案に追い込む決意です。
3月7日独自の議会改革案を提言 議員定数・報酬削減、視察の見直し
すでに議会公用車の約3割削減、会議中のお茶やコーヒー類の提供を廃止するなど改善を進めて |
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