55 1998年9月号
財政再建プログラムの反響

弱い立場の府民の声聞くべき 徴収率アップの努力で増収を

 財政再建プログラム素案が「府政だより」で全戸配布され、皆さんから厳しい意見が寄せられています。
「弱い立場の府民や職員へのしわ寄せだ」
「知事以下、各部局の責任者は辞職せよ」
「泉佐野コスモに税金を投入しておいて、財政危機とはなにごとか。責任をとれ」
「府の努力が感じられない。府民に頼るな」
「現在の財政問題は、前、前々の知事時代に計画実行された諸間題が原因。当時の最高指導者はなぜ
責任をとらないのか」
「府民に協力ばかりを求めており、あまりにも勝手すぎる」
また、「収入に応じて柔軟に支出を抑える仕組みが必要」、
「単年度予算による年度未に使い切るシステムを見直すべき」、
「府として、今後どんな夢のある計画があるのか示せ」、
「有能なコンサルタントをつけよ」、
「収入もないのに大風呂敷を広げる必要はない。必要の順位を決め、順次処理し、できない部分は何かを
説明すればよい。府民は了解するはず」等の提言も数多くあり、府民の皆さんの関心は高まっています。
 私共の党内でも財政再建プログラムの対案を検討しています。
たとえば、平成9年度の個人・法人府民税や個人・法人事業税等の収入未済額(未入金)は579億
7000万円にのぼります。(そのうち滞納繰越金は336億2795万円)。
徴収率は94.9%で全国平均の96%から見ると低く、1%の徴収アップで約6億円が増収となります。
国、市町村と連携し合同訪問など徴収システムの改革も必要です。
担当部局だけでなく知事や副知事を先頭に全庁的なプロジェクトチームを発足させるなど全力で行う
べきです。
 不納欠損金(時効等での損金)は、平成9年度で59億9503万円(17,286件)です。
毎年、同額が庁内で欠損として処理されており「逃げ得」では善良な納税者はたまったものではありません。
1割でも確保すれば6億円が増収になります。
安易に処理するのでなく民間人を含めた審査会を創設し判断すべきです。
まだまだ、庁内で増収を図ることができます。
それまでは府民への負担を求めてはなりません。

財政再建

大阪府が発表した財政再建プログラム素案に対し、府民の方々から府に数多くの意見(8月31日現在
679件)が寄せられました。
そのうち議員、知事、職員に関する意見をご紹介します。 ( )は件数。

◆議員・府議会に対するご意見(123)◆
・議員数を削減すべき。(52)
・議会全体の責任であり、議員の報酬をカットすべき。(43)
・議員の海外視察は厳禁せよ。(10)
・府議員はチェック機能を果たさなかった。責任をとって全員辞職し、府民の審判を仰げ。(3)
・ほとんど観光旅行の議員の視察は、全然行政に活かされていないので、自費で行くべき。(3)
・府議会議員の公用車を廃止せよ。(2)
・(失政を招いた)議員に給料を払うべきではない。
・議員は、他に収入源を持つ人が多いので一般サラリーマン並みでよい。
・これまでの財政運営を議決してきた議員も謝罪せよ。
・議員の活動状況を定期的に公開すべき。
・議員の資質の問題あり。如何に府政を良くするかでなく議員になることを目的としている。
・議員のさまざまな特典を廃止せよ。
・職員削減よりも府議会自体が経費を切り詰めよ。
・議員野球を公費で負担するなどもってのほか。
・府議会は無報酬のボランティアとせよ
・日本の議員は贅沢をしすぎ。

◆知事に対するご意見(78)◆
・頑張れ。応援している。期待している自信を持って進めよ。(31)
・知事は「弱者の視点」という公約の原点に立ち戻るべき。(11)
・失政の責任をとるべき。(8)
・この時期にTVに出るとはなに事か。芸能活動をやめよ。(6)
・公用車を廃止せよ。(4)
・府政だよりを配る以外にやるべきことがあるはず。(3)
・府政だよりを自ら配る姿に好感をもった。(2)
・給料をすべて府財原に入れよ。(2)
・知事の知恵袋となる、優秀なブレーンを用意すべき。
・「住みよい町大阪、福祉の町大阪」をスローガンにしてほしい。
・テレビを通じ、文化人、知識人、府民と膝を交えて討論会をすればもっとPRになる。
・号外配付の際に、知事が笑っていた。不真面目である。
・テレピ出演料を府の財政に拠出せよ。
・借金のある人間が、このような地位にいるのがおかしい。
・府政だよりの号外に書いたことができなければ、知事はどう責任をとるのか。
・超過債務に陥っているのであれば、倒産させるのが知事の役目。
・「府政だより」は来期の知事の活動の一端であり、無駄である。
・知事に対し、水が大変おいしくなったことを惑謝したい。
・もつと知恵をしぼれ。

◆府職員に対するご意見(57)◆
・公務員は仕事をしていない。(17)
・府職員は勤務時間で優遇されすぎている。(時間年休や保育等)を見直す。(5)
・何億もの接待交際費を使っておいて、反省すべき。裏金は返還せよ。(5)
・職員一人ひとりの網紀粛清をせよ。(4)
・裏金は府民の血税という意識がない証拠。(3)
・車通動を認められていないのに、車通勤している者がいる。(3)
・使い込みしかり、カラ出張しかり、府民にお願いする前に自らすべきことがあるはず。(2)
・不適正会計処理の問題で、盗人同然の職員を告発しろ。退職金も払うな。
・飲食費は返せばいいというものでない。
・府民意識と遊離した勤務状況である。(食料費、カラ出張、タクシーチケット等)
・汚職等をした職員に対しては、退職金没収等、懲戒等の厳罰に処するべき。
・職員の福利厚生が充実しすぎ。
・職員は残業で遅くなるとタクシーで帰るようだが、交通費が無駄。
・職員の帰宅用タクシーチケットは全廃せよ。
・年休の取り方を悪用している者がいる。
・教師の質が悪い。
・保健所での職員の応対がなってなかった。雑談をしながらで対応も遅かった。
・府立病院の対応が悪い。
・民間より給与がいいのだから、病院職員の寮は有料にし、光熱費は自己負担させよ。
・反対集会に参加するような職員には給料を支払う必要はない。
・職員への事務服など、無料で配付する物を考え直せ。
・上級職員の資質の問題あり。如何に府政を良くするかでなく上級職員になることを目的としている。
・2年前に防災上、庁舎の建替えは必要と説明されたのに、「凍結」となっている。いい加減な説明をするな。
・内部告発を大いに歓迎せよ。
・縁故就職を正すべき。

▲議員に対しても当然のご意見と思います。
職員定数削減を議会が要求しながら議員の定数を削減しないのでは、職員のみならず府民の方々も
納得されません。
私たち公明は現在の定数113名から95〜110名にする提言をしています。
共産党は逆に120名にするよう主張しているのは理解できません。
▲報酬は、昨年、自主的に約3%カットしました。報酬額については議論のあるところですが、"専業議員・
兼業議員"の制約は検討しなければなり ません。
▲海外視察は既に中止、公用車は3割削減、将来は全廃予定です。



Copyright(C)2000 Kazuo Suzuki. All Rights Reserved.