80 2000年11月号
大阪府議会リポート

緊急度重点の9月補正予算 大阪産業の発展施策に集中

 大阪府の財政は、法人二税がピークの平成元年度の半分以下まで落ち込み10年度に続いて11年度も
赤字決算になります。
平成12年度当初予算では、約5300億円の財源不足から地方債の括用や将来の償還財源の減債基金から
約1100億円を借入れるなどして予算を編成しました。
 そのため9月補正予算案は、大阪産業再生プログラム(案)を中心に府民生活に繋急に必要なものだけを
編成されました。
補正後の予算額は、一般会計2兆9910億円。特別会計6491憶円。合計3兆6402憶円となりました。
主な事業を紹介します。

【産業振興】・・・大学等の研究成果を産業界へ移転を促進する大阪版TLO(技術移転機関)の発足準備。
先端技術や独自のノウハウを持った起業家が府内で創業する際の奨励金交付制度を創設。
学生、個人等を対象としたインキュベート施設を整備。
経営革新に取り組む企業を支援するため制度融資を拡充。
ベンチャー起業者を育成するため府立大学に社会人を対象とした夜間大学院の来春開講。
情報通信関連分野を創出するため行政手続きのlT化と産業lT化を図る大阪lT宣言事業を実施。
バイオ関連産業を振興するため、産学共同研究の促進や府立大学の生物資源開発センターを増築。
環境や健康福祉関連分野の産業振興のため協議会の設置。
観光情報をはじめ大阪の都市魅力を官民一体でIT媒体を活用して発信するポータルサイトを構築。
障害者の就労を支援する職場実習受け入れの場の開拓や授産製品のデータベース化を行う。

【雇用】・・・野宿生活者の自立・就労を促すため大阪市の自立支援センターとの連携支援。

【健康】・・・介護を要する在宅高齢者等の歯科保健医療を推進。

【防災】・・・災害拠点病院に災害時救急医療器具等の整備促進。

【教台】・・・府立高校ヘハートケアサポーター(相談員)の派遣。
府立高校の特色づくりや全高校にインターネットを活用した情報教育の推進。
子育て支援ガイドブックの作成。

【まちづくり】・・・安心・安全・快適なまちづくりのため、交通渋滞解消のため立体交差化。
高齢化に対応した府営住宅の段差解消などの整備などです。



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