外務省疑惑の鈴木宗男氏、献金疑惑の加藤紘一氏、秘書疑惑の辻元清美氏と中真紀子氏、
BSE責任問題の武部勤氏、留まることのない衆議院議員の疑惑・失政問題は、国民の政治への信頼を
著しく悪化させた原困となっています。
なかでも政策秘書制度を悪用し、税金をだまし取った辻元清美前衆議院議員の政策秘書給与流用
問題は、国民に大きな衝撃を与えました。
マスコミを通じ、不正を厳しく追及することを「ウリ」にしてきた辻元前議員。
他人のことは厳しく批判できても自分のことは口をつむぐ行為は政治家として裏切り行為です。
同じ政治に身を置く者として残念でなりません。
ヒーローであった辻本氏の何が問題なのか検証してみたいと思います。
■検証 ウソつき
不正追及の先頭に立ってきた本人が、週刊誌の内容を全面否定し、自らの疑惑についてウソの
記者会見(3月20日)をし、政治不信を高めた責任は重いといえます。
また、記者会見で「政治にはカネがかかる」と弁明するのは、古い自民党議員体質と同じで、市民派を
標榜してきた姿勢とはまったく違います。
26日の記者会見で、週刊誌の記事を全面否定したことの言い訳は「誤りでしたので訂正します」ではなく、
「ウソでした」と言うべきです。
■検証 責任回避
悪いのは自分だけでないと他の議員にも名義貸しがあるとする文書を配布したり、加藤紘一・鈴木宗男
両衆議院議員を引き連れてやめてやるなど、開き直りともいえる言動は、政治不信を拡大させるだけです。
そして、実態は税金の不正流用を本来の意味とは違う「ワークシェアリング」と表現するのは「すり替え」の
天才です。
26日のMBSテレビに出演し、議員辞職を迫られると、秘書問題を論議するためとして参考人招致か
証人喚問の実施を要求したり、議員辞職勧告決議を求めるなどの条件をつけたのは政治家として
責壬ある態度とは思えません。
まったく子共じみています。
■検証 テレビ政治家
「疑惑の総合商社だ」、「総理、総理、総理」、「ど忘れ防止法を適応する」数々のテレビ語録を連発。
感情込めて過激な言葉を使えば、何度も繰り返し放映してくれるテレビの特性をうまく利用して知名度を
上げてきました。
辞職記者会見でも議員バッチをはずすパフォーマンス。
最後までテレビにどう映るかを意識してきたテレビ政治家でした。
したがって、本来の政治家として中身が希薄なため、発言が二転三転したのではないでしょうか。
身内の社民党幹部の反対を押し切ってテレビ出演し余計に国民の反感をかいました。
テレビ出演を優先させる感覚は、政治家の常識ではありません。
テレビ局の視聴率を考え相乗りしたご都合主義にも責任があります。
皮肉にも武器であったテレビを通じてウソの釈明をしたことが仇となり、最後はテレビで墓穴を掘ったと
いえます。
辻本氏の辞職は当然です。
辻元氏はこれからもパフォーマンスを駆使しテレビを通じ復帰を図るでしょうが、名義貸しの仕組みを
誰から教えてもらったか言わないなど疑惑はまだ解明されておらず許せるものではありません。