203 2011年3月号
府議会の議員報酬

議員報酬3割削減、全国最低に 公明 政調費50%カット案貫く

 大阪府議会では、公明党などの提案によって、平成20年8月から任期満了の今年4月まで、議員報酬と政調費を15%ずつカットしていますが、3月3日、議員報酬・定数等に関する本会議を開き、議員報酬を30%削減し、政務調査費を15%削減する特例条例改正案を可決、成立させました。
期間は4月から1年間。
これにより、全都道府県議会では最低の報酬額になります。

 公明党議員団は、大阪府の厳しい財政状況が続き、平成23年度予算でも府民の皆様にも痛みを伴う状況であることから、議会自ら更なる財政改革を実行することが筋であると、議員報酬30%、政務調査費50%削減という他会派と比較して一番削減幅の大きい条例改正案を提出しました。

 これには府民ネットおおさかが賛成しましたが、反対多数で否決されました。
議員報酬をめぐっては、大阪府特別職報酬等審議会において、議員の報酬についても審議中で8月頃の答申を踏まえ見直すことになっていたところ、2月21日、大阪維新の会が唐突に、議員報酬のみを30%削減する案を提案したことで、各会派独自の改正案の提出となりました。
公明党議員団は、府民の信頼に応えるため、今後も自ら改革に取り組み、恒久的な議員報酬額については、府特別職報酬等審議会が8月にまとめる適正額の答申を踏まえ、身を切る改革をめざしていきます。

大幅な議員定数削減を提案 外郭団体削減も公明が先鞭
 このほか府議団は、1票の格差を大幅に縮め、府議会の総定数を22削減し87人にする公明案を昨年9月議会で提案。別表3のように、大阪維新の会よりも優れており、橋下知事も高く評価しています。改選後に抜本的な定数削減へ向け府議会で検討機関の設置を提案しています。
府の外郭団体は、平成7年に92法人あったものが、公明党の強い主張により統廃合が進み、平成20年には46法人に削減し、府OBの天下り退職金制度も全国初で全廃させました。橋下知事が就任した20年以降に現在の28法人になりましたが、もとは公明党の闘いによって外郭団体の改革が始まったのです。
【お答えします】
Q議員報酬削減を1年間にしたのは?
 議員報酬については、橋下徹・府知事から大阪府特別職報酬等審議会に諮問しており、その答申が今年8月頃に提出されることから、それまでの措置として1年間の期限付きとしました。
この答申を尊重しうえで適正な報酬額を決定し、恒久的な制度とします。
Q政務調査費50%削減の根拠は?
 大阪府の厳しい財政状況のもと、平成23年度予算においても府民の皆様にも大きな痛みを伴う状況となっています。
特に私学経常費助成では小学校で50%も削減されており、議員自らも同じ痛みを分かち合う意味から大幅に50%削減にしました。
Q適正な議員の報酬額は?
 地方自治法では、議員の職責や報酬が明確にされていないため、自治体の人口規模等で報酬額が決められているケースが多く、府民の皆さんの理解を得られるよう基準を明確にする必要があります。
 そのため会派では、議員の常勤、兼業禁止などの身分や職務内容を協議する機関を府議会に設置することを提案しています。


Copyright(C)2011 Kazuo Suzuki. All Rights Reserved.