2 1993年11月号
小学校の記念行事

教育はだれが主役 先生の正装はポロシャツ?

 枚方市には小学校が47校、中学校が20校あります。
議員の場合、学校行事の参加は数知れません。
特に10月は体育祭、文化祭などに招かれ大忙しです。
 昨年の6月27日におこなわれたM小学校の創立20周年記念式典の光景は忘れることはできません。
体育館で全校生で校歌を歌い、実行委員長、学校長のあいさつ、来賓の祝辞、紹介と型どおりの進行です。
しかし、会場の雰囲気が気になってしかたがありません。
児童のあいさつ、記念品贈呈と式典も終わるころにその原因がわかりました。
 体育館の中央に児童達が座り、その右側に数十名の教職員達。
左側に私たち来賓PTAの人達。
それぞれ思い思いの正装で出席されています。
そして対面の教職員の一団というと4人の男性教師はポロシャツ姿。
そのうちの一人はTシャツではありませんか。
女性の教師も正装は数人です。
創立記念行事に先生方が正装していません。
その違和感が最初から気になっていたのです。

せめて背広にネクタイぐらいは…
だれしも自分の家でお客さんを招いて行事をおこなう時は正装するはずです。
校長に尋ねました。
鈴木 「先生方はなぜ正装しないのですかね?」
校長 「創立記念事業実行委員会が主催なので、そこまで教職員には言えないもので」
納得が行かず市教育長にも尋ねました。
教育長 「それはいけませんね。しかし、それは校長の裁量なので…」

教育委員会が校長に責任をゆだね、校長が教師に遠慮する風潮。
それではだれが学校運営の責任をもつのでしょうか。
もちろん、枚方市はそのような学校ばかりではありません。
たくさんの『熱風先生』もおられます。
 ところが集団になると個々の先生の良さが失われるのは否めません。
組合活動が盛んな時代の後遺症でしょう。
クラブ活動に積極的にかかわる先生も少なくなってきているそうです。
徳よりも知識を重要視する傾向が原因かも知れません。
『不登校先生』も出現する時代です。
日の丸論議より、行政の主役は市民。
教育の主役は子供たちです。
未来を担う子供達に何を教えるのですか。
教師に教師が要ると言われないように。!


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