21 1997年2月号 |
若者の気質2題
ひらかたパークで成人式 |
今年の枚方市成人式はひらかたパークで初めて開かれました。 枚方市はこれまで市民会館や松下電器体育館で記念式典を行ってきました。 ところが式典はそっちのけでおしゃべり放題。 このことは飛耳長目5(平成6年2月号)で取り上げたことがありました。 少し引用すると「(新成人は)同じ世代の話は聞けるが、古い世代の話はつまらないようです。 どちらも不満足それでも成人式の出席率は約70%。どこか行政の運営と新成人達とのズレを感じます。 市教育委員会殿、若者の視点での運営、柔軟な発想で成人式を考え直す時期です。 たとえば、成人式は中学卒業後4、5年目で同窓会の色合いが強く、会場を中学校区コーナーにして 参加者が自由に語り合えるパーティ方式はどうでしょう。 そこに市長や来賓が入って行けばよいのです。 壇上からでなく同じ視線で。政治家の挨拶などは省略しても構いません。 文字どうり、成人式は大人になった若者に任せるのが一番です」。 パーティ方式以外はその通りになりました。 枚方市は公民館などの青年の利用者に呼びかけ集まった20代の若者ら11名の実行委員に信頼して 企画一切を任せました。 その中から「参加動機が同窓会気分ならばひらかたパークが最適」と遊園地開催案が浮上。 約7000名の新成人にひらかたパーク提供の無料入場券をプレゼント。 園内は華やかな新成人で埋まりました。 式典も400人程度の参加で短時間で終了、後はロックコンサートなど若者の自主運営で行われ参加者には 好評のようでした。 ひらかたパーク側もさまざまな乗り物の収入でホクホク。 行政が若者を信頼したことが成功につながったといえます。 私も3年前の提言が、若者の考え方と一致したことが嬉しく思います。 |
枚方市の長尾西中学校創立10周年記念式典に出席したとき記念誌を頂きました。 そのなかの意識調査を見て驚きました。 |
「いじめ問題を含め悩みがあった時にはどのように解決したのでしょうか?」の質問に、「先生に相談する」が わずか1%です。 友達が54%、母22%、父15%と比較しても先生への信頼感が少なすぎます。 学校での悩みを先生に相談できなくて何のための教育現場か。 それでは学校は学問だけを教えるところでしょうか。 その授業についても「授業でわからないところはどうしましたか?」には友達に聞いた45%、先生に聞いたが 17%の回答です。 もはや授業でも「教師」として見ていないのではないかという数字です。 生徒の先生に対する信頼は大変うすいといえます。 学校の管理体制よりも一人一人の先生の熱風・熱血気質が生徒の気質を変えていくと考えます。 |
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