36 1998年10月号
課題の多い9月府議会

信組は再編で生残れるのか
コクサイホテルは清算の道 自治体も不景気の波を被る

危機的な財政難の中で、私の所属する商工農林常任委員会では、信用組合の再編問題、府の指定法人が
経営するコクサイホテルの経営危機、府信用保証協会の出悁金問題、能勢のダイオキシン問題など
数多くの課題を抱えています。
9月議会で論議しますが、質問予定の一部をご紹介します。(質問日は9月14日予定)
信組問題は、破綻する10信組を受け皿3信組(成協信組、大阪庶民信組、大同信組)に再編するよう大阪府
主導で進めてきました。
そのスキームは府(300億円)、全信組連(同300)、幸福銀行(同100)、大和銀行(?)、富士銀行(?)で
約1000億円を拠出して「大阪府信用組合経営安定化基金」を創設、不良債権を処理して優良債権のみに
なった3信組に120億円を支援し再スタートさせるものです。
基金は10年をメ ドに復元し拠出した府などに返還する計画です。
破綻した信組の処理案でなく新3信組の再生策として12万6000人の中小企業の出資者を保護する視点で
大枠で理解できますが、細部について明らかにされていないことを追及します。
たとえば、10年後に拠出金は戻るのか。
基金からの支援額120億円の中味について。
良質な出資者の流出を防ぐため出資金相当額を貸付け10年後に出資者に贈与する法的根拠や
経営支援金の算出根拠などを追及。
また、府の拠出金300億円でも、財源の確保はどうするのか。
0.1%の貸出に対する借入れ利息や逆ザヤの負担額問題。
2001年の金融自由化で都銀、地銀、信金、証券、損保との境界が無くなり大競争の時代に突入。
新3信組間でも競合し経営見通しは大変難しく本当に信組が生き残れるのかが焦点です。
財団法人国際見本市協会が経営母体のコクサイホテル(大阪市本町)が16億5000万円の累積赤字を抱え
実質破綻状態で、 住友生命や金融機関の撤退で清算の決断を迫られています。
責任を回避するため赤字に苦しむ多くの事業を撤退させず先送りにしてきた府の態度と今回は違い評価は
しますが、清算の考え方を中心に経営状況が悪化した経緯。
マイドームレストランや迎賓館の不採算部門の収支状況。
新ホテルスキームが成立しない理由。清算のスキーム案があるのか。コクサイホテルの資産状況。
借地権付き建物補償料問題。同一代表者問題を質問し明らかにします。
 用地を売払えば府の一般財源の負担は無く清算できますが、現在の用地約8400uは二度と手に入らない
良質な土地です。
大阪商工会議所や大阪経済界の中心ともいえる立地を生かし大阪経済の再生に活かせることを
考えるべきで、安易に単なる売却でなく、民間活力を生かした再開発が可能と考えます。


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