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43 1999年11月号 |
ノック知事セクハラ訴訟
テレコ的議会答弁語録 |
今年の地方統一選挙の知事選で女子大生にセクハラをしたとして、告訴された民事裁判の第1回口頭 弁論が、9月府議会開会中の10月4日にありました。 「公務に支障があるから女子大生セクハラ訴訟には応じられない」と横山ノック大阪府知事は実質上、 不戦敗の選択しました。 知事の“奇策"で9月府議会の本会議や常任委員会はセクハラ問題の質疑が続出。 ところが、議会の質問にも知事は事前に用意された答弁を繰り返すばかり。 議員の切口の違う質問にも答弁は同じパターン。 テープレコーダーの録音を聴いているようです。 追及する議会も癖癖…。 そのノック知事の「テープレコーダー的答弁語録」を再現します。 Qセクハラは事実なのか? @セクハラ行為についての相手方の主張は、全く事実無根、真っ赤なウソ。 A私の身の潔白は、現在進行中の刑事手続きにおいて明らかにされる。 Qなぜ民事裁判で戦わないのか? @ギリギリまで悩み熟慮に熟慮を重ねた。 A長期にわたり知事としての公務を犠牲にせざるを得ないとの結論に達した。 B知事の職務を全うすることを最優先として民事訴訟には対応しないとの結論に達した。 C紛争の解決が目的でなく、何らかの政治的背景が存在すると考えられる。 Q知事としての責任は? @世間をお騒がせし、申し訳なく思っている。 A知事としての職務に全力を尽くすことが府民の信頼にこたえる最善の道だ。 同じ答弁に終始したノック知事の対応が、知事の思いとは逆に府議会の審議は混乱と停滞を招き「公務の 支障」がでました。 府民やマスコミの意見をよそに頑なに法廷では沈黙しながら、議会では真っ赤なウソと身の潔白を主張 するのは筋が通りません。 記者会見の「800億円を請求されても支払う」発言や高圧的な態度は、人権団体女性団体の感情を逆なでし 内外ともに支持が急降下。 真実は明らかではありませんが、ノック知事のいう「原告の81名にのぼる大弁護団や多数のビラ配布など 反対勢力の政治的な意図がある」としても民事訴訟の口頭弁論に出廷し、潔白を証明することが府民への 信頼回復の近道です。 ―刻も早く、府議会で山積する諸課題を審議することが重要です。 そのために「不戦敗戦術」の撤回を求めます。 |
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