49 2000年8月号
府民から新税案を公募

看板税、公害車税、騒音税
自販機設置税、電車利用税 パチンコ玉税、違法駐車税

 飛耳長目75の議会メモ(雑記帳参照)で「美人税」を紹介しましたが、府でも総務部税制課が、
地方税制のあり方を検討するため地方税制検討プロジェクトチームを設置し、府民や府職員から新税の
提案を平成12年6月9日から7月7日の間に募集したところ167件のアイデアが寄せられました。
ユニークな提案もありご紹介します。
 環境保全関係では、2台目以上の自動車の所有に課税、乗用車の都市圏への乗り入れ行為に課税、
スーパーのビニール袋の使用に課税、温暖化ガス排出事業者に課税、廃棄物の排出事業者に課税、
不法投棄に課税、炭素税の導入、公害車に課税、公害企業に課税、騒音に対し課税、看板の設置に課税。
 適正負担関係では、ヨット・ポートの所有者に課税、府外居住者で府内で勤務する者に課税、
一定額以上の料理飲食に課税、電車の利用に課税、駐車場経営者に課税、ホテルの利用者に課税、
空港の施設利用に課税、海外旅行に課税、府職員の府外から勤務する者に課税、道路の占有に課税、
全企業への外形標準課税の導入。
 迷惑行為関係では、違法駐車をした者に課税、自動販売機の設置に課税、放射性物質等の危険物の
保有に課税、空き缶やタバコのポイ捨てに課税、不法建築に課税、無灯火自転車に課税、未成年者に
対する違法労働や酒,タバコの販売に課税。
 風俗営業関係では、24時間営業する事業者に課税、ピンクサロン・パチンコ・テレホンクラプの営業者に
課税、パチンコ玉の購入に課税。
その他にクレジットカードの所有に課税、ペット購入に課税、未利用土地の保有者に課税、携帯電話の
利用者に課税、アルコール使用者に課税、中傷やデマの広告を行ったマスコミに課税等です。
 新税の導入は慎重にしなければなりませんが、これを契機に税金の議論を広げたいと考えます。
しかし、日本人は外国と比べ納税意識に大きな違いがあります。
例えば、給料額はほとんどの人が税込みでなく手取り額を基準にします。
それは徳川幕府の年貢制度に起因すると思います。
農民の納めた年貢の使い道はお上が決めるから農民は知らなくてもよいという幕府の巧みな上納制度は、
国民の政府への関与を剥奪したものです。
今こそ、徳川幕府の呪縛から解放されなければなりません。
 長い年貢制度の弊害がその後の国民の税金の使途に対する無関心を増長させ、政治家や官僚の腐敗に
つながったといえます。
税金が、正しく公正に無駄なく使われているか意識することが私たち納税者の責務であり、税のあり方を
見つめ直す時機が到来しています。


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