58 2001年10月号
府政記者会の代表質問報道合戦

いつの間に記者と報道協定
話題性ある”旬のもの”必要 大阪府警本部の縄張り犯す

 大阪府庁本館3階に大阪府政記者会があります。
朝日、毎日、読売、産経、日本経済、共同、時事、NHK、MBS、ABC、KTV、YTV、TVC、OBC、大阪日日、
大阪、日刊工業、日本工業、中日、神戸、京都、奈良、ジャパンタイムズ、夕刊フジの24社104名が
加盟しています。
 各社とも大阪本社に政治部がなく社会部の所属なので議会だけでなく取材範囲が府庁全部署に
わたるので大変だと思っています。
それでもスクープされると本社から大目玉、戦々兢々の取材合戦です。
 議員からすれぱ情報が集まる記者会の人と繋がりをもつことは大切なことです。
年に二回程度、我が会派は記者会と意見交換を行っていますが、選挙や議会の時期になると特に往来が
激しくなります。
 9月定例会は、会派を代表して質問に立つことになり、各社からどのような質問をするのか取材をうけます。
府政に対する質問は当然ですが、その質疑が報道されるよう意識することも必要です。
話題性のある‘旬のもの’です。
 今回は、同時多発テロ事件、狂牛病、松原食肉市場、出会い系サイト、りんくうタウンなどか‘旬’でしょう。
しかし、質問順位は多数会派順であるため自民、民主の後の3番目。
せっかくの“句のもの”でも賞味期限切れです。
だから、同じ質問でも自民・民主の視点を変えなけれぱならない苦労がいります。
 一方でこんな事も。
府教委と事前の答弁調整中、2月議会で我が会派が荒廃する学校現場を活性化する目的で民間人校長の
導入を提言、その後の経過を尋ねるなかで教頭からも公募する意見が出てきました。
「それは良い。やろう」と質問項目にこのことをA社の記者がキャッチ。
事前に報道したいと申し入れ、B社の記者も再三朝刊で報道したい粘られ、各社報道合戦の様相。
早く報道することは新聞記者の使命と理解はできますが、一社だけで許す訳にいかず、結局、質問日の
タ刊から報道解禁することで了承。
いつの間にか報道協定のようになりましたが、朝日、読売の夕刊一面を飾りました。(付録1 200KB)
付録2 203KB)
 出会い系サイトの氾濫は、青少年に悪影響を与えることから早急な規制が必要と府生活文化部
青少年課と事前協議、大変前向きな答弁が期待できました。
ところが、C社の記者から「掲載する予定であったが、府警本部から報道規制がかかったので取りやめた」と
電話を頂く。
4日の質問後に府警本部が府答弁と同じ内容の出会い系サイトの規制案を発表、翌5日の各社朝刊に
大きく報道されました。(付録3 199KB)
この問題は府警本部、府教委も関係しており青少年課でなく府警本部に質問していれぱ‘報道規制’が
なかったかも知れません。
府警本部の縄張りを犯したようです。


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