62 2002年3月号 |
続・政務調査会とは何?
質問答弁スリ合わせの功罪 |
先月号で政務調査会(政調会)を紹介しましたが、「もう少し詳しく知りたい」との声が寄せられました。 今回は続編です。 我が会派政調会は、政調会長、3人の副政調会長、2名の事務局員で構成。 そして、自民、民主、公明、共産の政調会長で府議会政務調査会を構成しています。 今年の2月議会(2月27日〜3月22日)の代表、一般質問に備えるため我が会派では、1月23日と30日の 午前10時から午後5時まで22名の全議員が出席し、政調会の議題や各自からの意見を討議します。 当然、賛否両論で収拾がつかないテーマもこの時点では数多くあります。2月5.6日も全議員が参加し、 全部局から事業説明を受け質疑応答を行います。 この辺りで質問項目が絞られてきます。 代表、一般質問は通告制なので質問骨子を部局に知らせた瞬間から部局との論議が白熱します。 理事者も想定問答集を作成し防戦体制です。 答弁が納得するまで何度も議論し原稿書き直しますが、こちらが確固たる意見をもっていないと理事者の ペースにはまりメリハリのある質問になりません。 これらのやり取りを議会語で”スリ合わせ”と呼びます。 ”スリ合わせ”というとイメージが良くありませんが、面白いこともあります。 今回の「安全なまちづくり条例」の質問で、ニューヨーク市警察官数を東京都ホームページから引用して いましたが、府警本部から警察官数が違うと指摘をうけました。 聞けば、当方の裏付けを取るため直接NY市警に確認されたそうです。 また、阪南中央病院補助金問題で、”スリ合わせ中”に担当者がマル秘答弁原稿を間違って読み上げ ました。 途中で気づいた担当者の困惑した顔は今でも思い出すと笑ってしまいます。 このようにして質問・答弁とも練り上がってきます。 このことを議会語で”ブラッシュ・アップ”ともいいます。ブラシで磨くことから来ているのでしょうか。 磨き過ぎて原型が無くなる事もあります。 それが理事者の戦術かもしれません。 そんなことで3月5日に無事に代表質問が終わりましたが、今は意見書の調整中。 意見書案は、自民2、民主3、公明2の提出ですが、共産は15本も出しました。 15本のうち8体は、昨年9月、12月議会に提出され調整がつかず取り下げたものです。 なかでも「中小企業の振興策の強化を求める意見書案」は、9月議会で全会派一致で成立したにも拘わらず 一部を替えただけで提出するのは理解ができません。 3月8日の1回目の政務調査会で共産党に指摘しました。 さすがに気が引けたのか取り下げましたが、意見書は政府に数多く出せば良いというものでありません。 |
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