63 2002年4月号
府議会議員定数見直し

1票格差是正は1人区を合区
共産党の8増は行革逆行か 不調で報酬5%削減を決定

 府の危機的な財政難のため今までに@公用車の廃止、A各種通行パスの廃止、B海外視察の自粛、
C議員報酬の据え置き(平成4年から今まで10年間)など、議会自らリストラを行ってきました。
しかし、長引く景気低迷で府税収人が一層落ち込むことから、さらに議員定数(現行定数112)の見直しを
進めるため昨年5月に議員定数等調査特別委員会を設置し検討することになりました。
 6月の初会合で各会派が独自案(本誌88号参照)を提示し議論が始まりました。
当初から削減に反対し「定数を8議席増やせ」とする共産党案は論外として、自民、民主、公明は
定数削減で一致しましたが、第1次案は公明の12減から、自民の8減、民主5減まで隔たりがありました。
定数見直しは1票格差の是正にあります。
現在の1票格差は、浪速区1に対し、富田林市の2.52倍が最大です。議員一人当たり人口は
平均78,616人。
浪速区、中央区、福島区、北区、四條畷市、大阪狭山市、阪南市の人口は5万人台で定数がいずれも
1人区。
人口減少の1人区を合区することで1票格差を是正する考えです。
 全58選挙区中33選挙区が1人区で、そのうち自民は17選挙区で議席を確保しており、自民に有利な
ことから合区に猛反対。
自民対民主、公明、共産の構図ができあがりました。
 私たち会派は、1票格差を2倍以内に是正することを基本に任意合区を行い40選挙区、1人区を
8選挙区にすることで死票を減らす案で、1票格差は1.82倍に納まります。
民主も任意合区し46選挙区、1人区11選挙区、5減案で考え方はほぼ同じです。
一方、自民案は58選挙区を変ず、1票格差は2,64,1人区は35選挙区と拡大です。
 5回にわたり公開の場で議論しましたが平行線、第2次案も難航したことから正副委員長の
調整案(4減)が、提出されました。
しかし、1票格差が2.19倍であり、3会派の調整案でなく独自案であったことから調整がつかず不調に
終わりました。
来年の統一地方選挙へのタイムリミットが迫り今回は定数削減は実現できませんでした。残念です。
行政に職員削減などを求めている議会として痛みを分かち合うためにも、議員報酬を5%削減することを
提案。
3月議会最終日に決定させました。
分かりづらい結末で申し訳ありません。
今後もあきらめずに、第三者機関に委ねるなど議員定数削減を進めるため他会派に働きかけて参ります。
【各会派の削減案】
第1次案 第2次案
自民 8減 5減 正副委員長
民主 5減 2減 調停案
公明 12減 12減 4減
共産 8増 0


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