106 2008年7月号
初の本会議・議事進行

本会議招集権は知事に?
副議長の代役はありません 質問が出来ない慣例?

 府議会では議員全員が議場に集まって開かれる会議を本会議といいます。議会の最終的な意思決定を行う会議です。
 7月4日の府議会本会議場。この日は午後1時から民主党の代表質問。私にとって5月29日の本会議で102代副議長に全会一致で選出され、議長席から初めての議事進行です。
 議長席に着き一礼すると議場から拍手が起こりました。質問者が登壇するときは拍手がありますが、議長席では異例のことで面食らいましたが、同僚議員の思いやりに感謝。
 議長席は、議員席や理事者席より一段高い場所にあり、議場の全てが見通せます。
机には、進行表、理事者いわゆる「ひな壇部長」の配席表、質問残時間を表示する時計、時間オーバーを知らせる呼鈴、水差し等があります。
112名の議員席は馬蹄型で、議長席から見て中央が自民。右が民主、共産。左が公明、諸派になっていますが、議員と対面するので迫力があります。
 議長と副議長は、議員の中から選挙で選ばれます。任期は4年ですが、慣例により1年です。府議会には年4回(2月・5月・9月・12月)開かれる定例会と、今回の7月議会のように緊急性のある特定の事件を審議する臨時会とがあります。
 本会議の招集は、地方自治法第101条に規定され、知事が招集して開かれます。本当は、議長が招集するのが「スジ」と思います。政府へ各議会から要望が出されていますが、未だ改正されていません。但し、臨時会だけは議員定数の1/4以上であれば招集の請求が出来ます。
 定例会や臨時会の代表質問、一般質問の議事進行は、議長と交代で行います。副議長が議長席に着いたときは、議長は議場には居ません。議長に事故があるとき、又は議長が欠けたとき、議長の代わりに副議長がつとめると(同106条)あるからです。
 議会を代表する議長には数多くの団体や機関から出席要請があります。議長が出席出来ない場合、副議長が代理で出席し挨拶をしますが、副議長の代役はありませんので、両方が出席できない場合は困ります。
 正副議長と自民、民主、公明、共産の幹事長で構成する議会運営委員会理事会があります。議会運営委員会から委任された事項を協議するための機関ですが、委員長(議長)が必要と認めた事項について協議することができる事項を優先し、府議会では理事会の決定を重視しています。
 議員は必ず常任委員会に所属しなければなりません。私は商工労働常任委員会ですが、今回は質問を行いません。府議会では、議長、副議長、委員長は議会運営を重視するため質問しない慣例になっています。地方自治法第105条では、「議長は、委員会に出席し発言することができる」とあり、質問できますが、副議長に就任して会期中の職務の忙しさをみれば、十分に仕込んだ質問が出来ないことも事実ですが……。


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