113 2009年6月号
副議長を終えて

橋下劇場の対応に追われ
議会費削減や運営改革 大阪発展のため国際交流も

 昨年5月29日に第102代副議長に就任してちょうど1年目の5月29日の府議会議場。
この日に副議長を退任しました。退任挨拶のなかで、「橋下知事の府議会に対する勇ましいご発言を頂き奔走することたびたび、そのため正副議長として、文書申し入れ2回、口頭申し入れ2回と、これまでの議会運営とは異なる場面が数多くございました」としたところ、議場から大きな笑いがおこりました。橋下知事も苦笑い……。(この模様は夏頃まで大阪府議会ホームページの動画でご覧頂けます。(大阪府議会ホームページ→議会インターネット中継→副議長辞任の件をクリック)

【写真】議長席で最後の議事進行(左は答弁する橋下知事)
 橋下知事が昨年1月誕生し、本格的な府政運営を行われる時期と歩調を合わせた副議長就任で、多忙を極めました。
大阪維新プログラム案、7月臨時議会、WTC移転条例案などは当然としても、知事のメデイアを意識した過激な言動や霞ヶ関や教育委員会と戦う姿を露出しながら、府議会も抵抗勢力に仕立て上げる‘橋下劇場’との対応に追われたことは否みません。

議会改革の取り組み
 そうした中でも、府政へのチェック機能の強化を目指し、府政全般にかかわる中長期的な総合計画について府が策定や変更、廃止を行う場合、予算案や条例案と同様、議会での議決を義務づける議会基本条例を制定や初めて東京で府議会フォーラムを開催し、国に訴える取り組みが出来ました。
 議会費削減では、議員報酬、政務調査費をそれぞれ15%削減しました。議員報酬は一人あたり13万9500円削減で総額1億8810万円削減。政務調査費は同8万8500円削減で総額1億1894万円削減。日額費用弁償も全国初の廃止にして5899万円削減、管外旅費の日当分削減で118万円、議長交際費の全廃で184万円削減。その他に海外行政調査取止めで2226万円削減し、総額3億7286万円を削減しました。
 議会運営では、代表質問日程を増加、常任委員会質問時間を一般審査と別に知事質問時間を確保、知事質問の際に府民の直接傍聴の実施、質問通告書をホームページに掲載、議案、請願、意見書案の賛否を閉会後にホームページに掲載、議場で開会前や休憩中にセンチュリー交響楽団のBGMを流す、本会議や委員会にパソコン持ち込み許可や傍聴者にわかりやすいようパワーポイントで資料をスクリーンに投影する等を試みました。
 昨年11月には、中国からの観光客誘致や経済交流のため橋下知事と北京での大阪プロモーションセミナーに参加。陝西省人民代表大会の招聘により教育、文化交流を始め、広東省人民代表大会常務委員会、上海市人民代表大会常務委員会、マレーシア下院、韓国文化体育観光部、フランス・ヴァルドワーズ県、インドネシア共和国ゴルカル党、ベトナム共産党中央対外委員会、台湾高雄市議会、韓国京畿道議会との交流など、あっという間の一年間でしたが、貴重な経験を糧にこれからも大阪府民のために頑張って参ります。



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