116 2009年9月号
再びWTC移転案

反対部長に「踏み絵」?
否決なら出直し知事選? ケンカ腰でなく説明を

 7月30日、府議会各会派との意見交換会がそれぞれ府庁公館でありました。
席上、橋下徹大阪府知事から、再び、大阪府本庁舎を大阪市のワールドトレードセンタービルディング(WTC)に移転する案を9月議会に再提出することを表明しました。
 私は思わず橋下知事に、「2月議会では継続して議論することを提案したにも関わらず、知事が拒否したのに、今更、審議と言われても、『知事、ご乱心ですよ』」と発言。開いた口がふさがりませんでした。
 WTC移転案は、既に2月府議会で反対多数で否決されたものです。(経過の詳細は本誌179号に掲載) 2月議会からどこが違うのか。再提案した知事の「執念」に驚いています。

 衆院選最中、8月19日の定例記者会見。
府政記者の取材から知事の発言を要約すると「前回(2月議会)は、移転に関して府幹部の意思統一が出来ていなかったが、今回は十分な統一を図る」、「移転が否決なら議会が代替案を出すべきである」と議会を挑発した内容でした。しかも、橋下知事は、「議会が代替案を出さずに否決するなら、出直し知事選も否定はしない」と述べました。
 橋下知事は、前回は部長の間でも移転反対意見が多かったことから、部長以上の幹部にWTC視察を指示し、移転案に賛成するように働きかけているようです。部長に「踏み絵」を迫っているようで、強引な知事の態度で十分な統一を図ると言えるのか疑問です。
 橋下知事は、「議会も移転を否決するなら代替案をだせ」と求めていますが、平成18年に府議会で庁舎整備検討委員会を設置し、議論した上で、19年9月議会で、大手前地区の街づくり全体構想を策定する付帯決議をつけ本館耐震改修することを議決しています。
 したがって、府議会の意志は耐震改修で決定しています。もう少し具体的に言うと、私ども会派は、事業費を負担せず平準化できる民間活力で行うPFI方式よる建て替え案を提案しました。このように議会にも様々な意見があるなかで合議することが議会の有様です。知事一人の意見で決められる独任制とは違います。知事は、全ての府職員を使い事業案を取りまとめることが出来ます。
 議員側には与えられているのは、調査権と審議権だけで、政策担当スタッフ等は配属されておらず、知事と対等な立場でなく「府議会から代案を出せ」という発言は暴言です。
 「出直し知事選」を恫喝されていますが、知事選を行うには約20億円の経費がかかります。このために多額な税金を投入出来るでしょうか。本気で選挙を行うのでなく、議会を牽制されていると思いますが、ケンカ腰にならず、2月議会で理解できなかった事案を具体的に説明をして頂きたいものです。

9月府議会の日程が決まりました
本会議、委員会の模様は府議会ホームページで中継されますのでご覧ください。
 9月25日 本会議開会日
 9月30日 本会議代表質問(自民)
 10月1日 本会議代表質問(民主)
 10月2日 本会議代表質問(公明)
 10月5日 本会議代表質問(共産)
 10月6日 本会議代表質問(維新)
 10月7日〜8日、13日本会議一般質問
 10月15日〜16日 常任委員会質疑
 10月19日〜20日 常任委員会質疑
 10月21日〜23日 常任委員会知事質問
 10月26日 本会議採決日



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