磁石になっている斑れい岩
(山口県・須佐町)
斑れい岩とホルンフェルス
2002年11月23日
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板倉聖宣さんの『磁石の魅力』に出てくる山口県日本海側にある「磁石の山―(コウヤマ)」にぜひ行きたいと思っていたところ、岩国に出向いたついでに岩国の池田基博さん・京子さんが、ご子息の麟太郎くんといっしょに連れてくださった。岩国から車で2時間半の長距離だったが快晴に恵まれてほとんど信号のない国道をひたすら走って無事「高山」にたどりついた。 |
| 頂上にある岩体もほとんど磁石は吸い付ける。また、方位針も極に向かって回転 する。かなり磁化していることは間違いなし。 |
| 頂上・斑れい岩・岩体 | 昼、太陽の影の反対側が北を指している |
| このあたりは、中新世(約1500万年〜2500万年前)に堆積した砂岩・泥岩層 (須佐層群)に斑れい岩が貫いてできたもので、斑れい岩が硬いので、山の頂 上に今も居座っている。「ここは海に面したもっとも高い山なので、しょっちゅう 落雷に見舞われて磁化したのではないか」と推測されている。そういえば、大 阪の生駒山も頂上は斑れい岩だ。「ひょっとして、生駒山の石も磁化しているか も」 調べなくては。 |
周囲は「中新世堆積層」
| この斑れい岩が堆積層を突き抜けてきたので、特にマグマとの接触面は高温、 高圧で堆積層が大やけど(熱変質)をしている。それがホルンフェルスで、すぐ 近 くの海岸にその路頭(海蝕崖)ができていた。「須佐のホルンフェルス」と道路標識 にも出ていてかなりの観光地になっている。砂岩と泥岩の互層をなしているので 縞模様がきれいに浮き上がっている。海の青色とよく生えている。 |
| 右方に斑れい岩の岩体(熱源)がある | 砂泥互層のホルンフェルス層 |