黒曜石の島 大分県・姫島

2007年4月12日〜13日

 

                                          

 

【姫島
 今から数10万年前から,珪酸質マグマの噴火活動によって,7つの火山が誕生した。それが姫島火山群。 姫島火山群には,火砕丘の形成や,火砕流,サージの噴出をともなった地層が見られる。地下深部のマグマが地表近くで水と接触してマグマ水蒸気爆発をおこした。噴火当時,各火山が海岸近くにあったことが原因となっている。

【黒曜石の島
 姫島は,縄文時代からの北九州一帯の石器の原石となった黒曜石の産地でもある。姫島北西,城山火山の 北縁〈観音崎〉に黒曜石の岩塊がある。天然記念物に指定されている。
 姫島黒曜石は乳白色が特徴である。鉄分などが少ない珪酸分の多いマグマが急冷した結果と考えられる。低地部では,ガラス質安山岩が露出しているが,それにまざって黒曜石もできている。
                     『地質ニュース』521号,広島大学埋蔵文化財研究室資料等 
 

姫島全景

       観音崎(千人堂)

        観音崎西岸

     観音崎東岸(黒曜岩)

       黒曜岩

       黒曜石

       火山堆積層

     リップルマーク

黒曜石石器(離島センター展示物)
姫島灯台
     火砕流堆積物

        溶結凝灰岩

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