駒ヶ岳千畳敷と駒ヶ根迷い子石

2010年7月19-20日

長野県・駒ヶ根市・駒ヶ岳


駒ヶ岳・千畳敷カール 2010.07,20朝

木曽・駒ヶ岳を含む日本のアルプス山一帯は,数万年の前の氷河時代の
なごりをとどめている。その一つがアルプス各地にある氷河地形である。
氷河時代に氷河がゆっくりと流れ下った後は,U字型の独特な景観を示し
て,今に残っている。立山の山崎カール,白馬岳の大雪渓,槍ケ岳の唐沢
をじめ,この駒ヶ岳・千畳敷カールもその氷河地形の一つである。     
氷河時代の生き残りの二つ目の証拠が,各地の高山に残る高山植物であ
る。立山のライチョウやオコジョとなどの動物も氷河時代の生き残りと言わ
れている。

さらに,もう一つこの駒が岳流域の駒ヶ根市に珍しい巨石が点在している。
〈迷い子石〉といわれるである。平地に忽然と大きな石が点在する理由として
氷河によって運ばれてきたものと考えられている。伊那谷自然友の会発行の
『中央アルプスの自然』によると,この〈迷い子石〉は,一度しらび平まで氷河
によって運ばれ,その後の土石流によって,現在の駒ヶ根市まで運ばれた
と記載されている。ヨーロッパにはこの〈迷い子石〉の例は多いが,日本では
ここ駒ヶ根市だけしか発見されていない。                    
今回は,標高2600mにある「ホテル千畳敷」に宿泊し,朝から千畳敷カール,
高山植物を撮影した。また,下山の後,駒ヶ根市切石にある〈迷い子石〉を
見て回った。


     千畳敷カール

   カール下より

    ホテル千畳敷前より

     駒ヶ岳に至るの峠 

  南アルプスと富士山(早朝)
       
      駒が池

     クロユリ
       
   ショウジョウバカマ
      
   ミヤマキンポウゲ 

 チングルマとイワカガミ

 ヨツバシオガマと

    イワカガミ

    〈迷い子石〉1

  〈迷い子石〉2
    〈迷い子石〉3

                                    

   「地質巡検記」へ