地団研巡検 
 

室生火砕流堆積物 

2007年4月30日

         ◆室生と大台コールドロン(cauldron=大釜)



2000年代になって,大和大峰研究グループによって,大台ヶ原近くに,
火山性釜状陥没地形(大台コールドロン)があることが確認された。   
室生一帯に堆積している火砕流堆積物は,大台コールドロンの火道か
ら流出した堆積物ではないかと調査が続いている。今回は,その中の
数カ所の調査に参加した。
              



◆室生村・島ケ谷隧道入口付近川原


    溶結凝灰岩と火山豆石凝灰岩(下)

       溶結構造

           火山豆石
×20

             火山豆石(噴火中に円形に固結した凝灰岩。基質は軽石,黒雲母,
                  石英,長石,チャート,頁岩の岩片)

                    

            ◆伊賀見ふろの谷・山粕・室生屏風岩         


ふろの谷火山灰層(チャート含む)

植物遺体(ふろの谷)

山粕・基底相地
カゴノキ

室生火砕流(屏風岩東方)
変形した豆石含む

溶結凝灰岩(屏風岩東方)

           放散虫化石 チャートからジュラ紀の放散虫化石が析出されている。
             
深海底に沈んでいた遺骸が,陸に付加し,やがて火山噴火と共に
             空を飛び,火砕流にまきこまれて数10kmも流走してきた」
                               
(室生団体研究グループ資料) 

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