長崎市三重地区・結晶片岩
野母半島・変はんれい岩

2010,06,22


 縞状曹長岩塩基性片岩

 下図地質図のように,西彼杵半島では,長崎変成岩が基盤にある。
その上に,第4期の火山岩や堆積層がのっている。
 この,長崎変成帯が長崎市三京町三重地区に出て,見事な褶曲構造を見せている。
 ここの,変成岩は塩基性の片岩で,変成を受けるときに曹長石などの鉱物がしぼり出され,緑色片岩などと特異な縞模様を示している。
 このような褶曲は,地下の圧力のもと,かなり温度の高い段階で海底地滑りなどの影響でぐにゃりと褶曲を受けた者と思われる。
 


また,長崎市の南,軍艦島が遠望できる野母半島に夫婦岩が目に入る。これも長崎変成岩の一つで,流理構造を持つ片麻状斑れい岩で出来ている。(『長崎県地学会誌』等による)



  白い曹長石が見える

   白い曹長石が析出している
     

  細かな藍閃石,絹雲母などまじる

      藍閃石が出る海岸

    緑色片岩などの転石

  滑石でできた石鍋(大瀬戸町博物館)

       石鍋工房の跡

       石鍋の破片

          「夫婦岩」

          変はんれい岩

      流理構造が見える

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