枚方地学友の会
 
33次 夏期地質巡検
 


立山
2008年8月19−20日
講師 落合清茂さん(大阪府教育センター)

立山カルデラ




 立山は基本的には飛騨帯や白亜紀,古第三紀の火成岩(花崗岩,閃緑岩,飛騨片麻岩)などの中にある。その後,中期更新世から完新世にかけて4期にかけて(5期という説もある)火山活動があった。 立山ケーブルで登ると,その火砕流や溶岩の堆積層がよく観察できる。弥陀ガ原はその台地の上にある。下から大きく見える称名滝(落差350m)はまさにこの火砕流・溶結凝灰岩の壁を駆け落ちている。 また,弥陀ヶ原台地の南部には,大きなカルデラを形成している。この立山カルデラは浸食カルデラと名付けられるもので,氷河などによる浸食や地震などで山体崩落をくり返してきた結果とされている(原山他)。このカルデラ崩壊による急激な泥流は下部の常願寺川におしよせ,江戸時代から何度も災害をもたらしてきた。常願寺川堰堤の数々は,流域地域の人たちの長い土石流との闘いの歴史を物語っている。                


   大転石(安政5年洪水による転石)  

       濁流の常願寺川

    立山火砕流・溶岩台地

    落合清茂さん

      称名滝

    小雨にけむる立山高原ホテル

      硫黄谷

          みくりが池

        立山カール地形

       板状節理

       板状節理

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