地学団体研究会
大阪支部・地質研修
和歌の浦・結晶片岩
2004年11月21日(土)
講師 奥平敬元さん(大阪市立大学)
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西南日本列島では中央構造線の北側に領家変成帯,南側に,三波川変成帯や四万十帯が横たわっている。これらの地質帯はもともとジュラ紀から白亜紀にかけて形成された付加帯である。 和歌ノ浦には典型的な三波川変成帯がみられる。 三波川変成帯は地下深くまで沈み込んだ付加帯であり,約60Kmの深さにまで達したと考えられる。地球は内部ほど温度は高く,なるので,非常に高い温度・圧力(600-700℃ 2GPa・2万気圧)により,三波川付加帯は変成岩となり「三波川変成帯」となった。 一方,領家変成帯は,約80%が花こう岩の仲間からなり,この花こう岩の熱により,非常に高温(700-800℃)であるが,圧力の低い(500MPa・5千気圧)変成作用を受けている。 |
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![]() 火山灰質片岩 |
![]() 石英質+火山灰質 |
石英の析出帯 |
![]() 石墨 |
![]() エシェロン構造 |
![]() エシェロン構造 |
![]() 名所〈蓬葉岩〉 |
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エシェロン脈 … ある方向から強い力が働いたときに,ある方向に沿って割れ目がが形成
され,そこに外部からの珪質な熱水が流入し,一種の石英脈となったもの。