焼津の枕状溶岩と玄武岩

2014年3月1日(土)



焼津の枕状溶岩とアルカリ玄武岩
 焼津市の大崩れ海岸一帯はアルカリ玄武岩が出ている所として有名である。
このアルカリ玄武岩(NaとK)と言われている。基本的にはマントルの深い部分で
とけてできたマグマで,利尻,佐度,隠岐など日本海側に見られるが,太平洋側で
は出ている場所は少ない。       
 また,焼津の海岸では,海底溶岩の性質を持つ枕状の玄武岩溶岩が多く見ら
れる。形がちょうど枕のように見えるのでPillow Ravaと呼ばれている。ここでは,
 貫入岩体があったり礫の取り込みがあったり急冷のガラスがあったりと,できた
   当時のようすがいろいろと想像できる。 海岸から北西にある高草山もアルカリ
玄岩でできている。近くの沢でアルカリ 玄武岩が採集できた。黒っぽい岩体の中
で,白い沸石の美しい結晶がを見える。
 放射状の中沸石のほか,泥沸石,輝沸石等が見える。横長のチタン鉄鉱や磁鉄
鉱も見える。          
参照 
奇石博物館「観察会資料」,鷹村権著『世界のアルカリ岩』


             

   浜当目海岸より

     枕状溶岩(玄武岩貫入岩体含む)

     大崩海岸露頭

      大崩海岸露頭拡大

       枕状溶岩と無斑晶溶岩

      溶岩斑晶(沸石)

        高草山
 
      アルカリ玄武岩(坂本沢)
 
      アルカリ玄武岩
 
      中(メソ)沸石
 
   中(メソ)沸石,泥(ダク)沸石  
 
     空洞に沸石結晶がのびる
 
          中(メソ)沸石
 
       磁鉄鉱・チタン鉄鉱含む   

この観察会には,「奇石博物館」,「静岡自然に学ぶ会」のみなさんにお世話になりました。
奇石博物館

 「地質巡検記」へ