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1.中村議員が議会で一般質問

 中村議員は9月定例府議会の本会議で一般質問を行いました。一般質問は、議会の申し合わせで4年間の任期中にどの議員も2回の機会が保障されています。
 枚方市議会では毎回の議会で、ほとんどの議員が一般質問に立っているのと比べると本当に少ない機会です。言論の府として、本来はもっともっと議会で質問する機会を増やしていくべきですが、残念ながら、少数会派ではこの意見が通らず、従うしかありません。
 今回中村議員が取り上げたのは、
  1. 共生社会への取組み
    (1)知的障がい者自立と社会参加へ(スペシャルオリンピックスを参考に)
    1. 平成22年に大阪で開催されたスペシャルオリンピックス全国大会の効果について伺う。
    2. 本年の愛知大会への取組みから、認知度向上への取組みを問う。
    (2)ユニファイドスポーツについて
    • 障がいのある人とない人が同じスポーツを通して交流する環境づくりについて、府の取組みを伺う。
  2. 公文書の管理・公開等について
    • 公文書の中で重要度を増しているメールの取扱いについて伺う。
  3. 適正な公共調達の確保
    (1)公共工事の安全・公正性の確保
    • 公共工事の安全・公正性を守るために、府が行う取組みについて伺う。
    (2)建設労働者の処遇
    • 建設労働者の社会保険や賃金などの処遇改善や公共工事の担い手を確保について伺う。
    (3)建設労働者の労働条件の確保
    • 建設労働者に対する健全な労働条件の確保について要望する。
  4. 働き方改革
    (1)柔軟な働き方や長時間労働の是正
    • 大阪府が策定した「府庁版働き方改革」のこれまでの取組成果について伺う。
    (2) 過重労働の改善に向けた取組み
    • 過重労働の職員の現状と健康管理のために、府が行う取組みについて伺う。
  5. 都市整備
     都市計画道路牧野高槻線と関連道路について
    1. 交通量増加に伴う周辺道路の交通対策や沿道環境への対策について伺う。
    2. 近隣住民から出された要望への対応
  6. ゲーム依存症対策
     ゲーム障がいの現状と対策
    1. ゲーム障がいとされる人数やゲーム障がいによる弊害や治療方法について伺う。
    2. ゲーム障がいの治療が可能な医療機関の整備方策の取組みを要望する。
以上の6項目です。
 これらについての質問骨子は次のとおりです。  

 質問と答弁の概要 (PDF/約300kb)


本会議場で質問する中村議員


2.中村議員が常任委員会でも質問

 中村議員はまた、所属する健康福祉常任委員会でも多くの直面する課題を取上げ、質問しました。そのあらましは、
  1. 国保の制度変更で、府内の市町村の運営はどうなったか
    • 独自施策、繰入金、料金など
    • 健保組合、協会健保の動向は国保会計に影響はないか
  2. 福祉・医療分野の危機管理対策を問う
    • 先般の災害によってどんな事態が生じているのか
    • BCPはどうか、またそれが役立っているか
  3. 医師の勤務実態の把握とアンケート結果、今後の方策
  4. 入院時に求められる身元保証人制度
  5. 梅毒を初めとする感染症への取り組みの成果はどうなったか
  6. 難病対策と支援センターの整備
の6項目となっています。
 中村議員は、健康づくりやがん対策、熱中症問題、保育所待機児の解消問題、いじめ・虐待対策等を取上げる予定をしていましたが、各会派からの代表・一般・委員会質問などで同様の物が先に行われたため、上記の6項目にしました。
 

 質問と答弁の概要 (PDF/約300kb)


委員会で発言を求める中村議員

質問する中村議員

質問する中村議員


3.愛知県のスペシャルオリンピックス等を視察研究

 中村議員は本会議の一般質問でも取上げたように、愛知県の共生社会への取組み、スペシャルオリンピックス、芸術展などを視察しましたので、ご報告します。
  1. 視察日時

    2018年9月21日〜22日

  2. 視察地等

    9/21 @愛知県庁健康福祉部

    9/22 A名古屋市民ギャラリー

    9/22 B日本ガイシホール

  3. 対応者等  愛知県健康福祉部障害福祉課 他
  4. 概要と所見等
    (1) 今回の視察目的は、知的障害者のスポーツの祭典である「2018年第7回スペシャルオリンピックス日本・夏季ナショナルゲーム・愛知」(以下、SO)が開催されるに当たり、現地を訪問し、知的障害者の自立・社会参加等がどのような成果を見せているのか、これに行政関係者や各団体がどのようなかかわりを持っているのか等を調査するためである。

    写真は県庁正面玄関に設置されたSOの開催を知らせるカウントダウン・カレンダー
    私の訪問は前日だったので、「あと01日」と表示されている。

     愛知県庁では、私の今回の視察のために様々なご支援をいただいた県議会・新政あいち議員団を訪問し、続いて別紙の関係部局の方々から説明を聞いた。その説明は、
     今回のSOへの取組みについては県議会でも取上げられ、県としてできるだけの取組みをすることとなった。学校にも教育委員会から協力をお願いし、中学1年生を対象に障害者とともにスポーツ(ボッチャ)をする機会を作り、共生社会への取り組みを訴え、理解を深めてきた。また、医師会やライオンズクラブ等の協力団体との交流も行ってきた。
     SOは県が主役ではないが、今回の取組みを通じて、県民に共生社会のあり方を相当理解してもらったと思っているとのことであった。これまで大阪府の福祉部門の職員からは愛知県・名古屋市等の行政機関はほとんどタッチしていないと聞いていたので、取組に驚いた。大阪府でも、愛知県のようにしっかりと取組みを強めていくべきである。

    (2) また、説明終了時に、スポーツだけではなく、文化・芸術の分野でも県が企画し、多くの団体の協力を得て実施している障害者の芸術作品展の「愛知アールブリュット」もご覧いただきたいとのお勧めを受けた。(添付チラシ)
     このため、SO愛知大会の開会式が午後であることから、午前中に現地を訪ね、作品展を見学した。会場のギャラリーの受付で昨日のことを告げると、責任者の坂上課長補佐がおいでになり、「ごゆっくりとご覧ください」と述べられ、資料をいただいた。「自身の内側から湧き上がる衝動のままに表現した作品は芸術を志す障害のある子ども達の素晴らしさをきっとご理解いただける」とのお話どおり、力作ぞろいで本当に素晴らしいものであった。
     また、これをお世話されている家族や地域の方々に対し、会場に来ておられる多くの方々が、「いい作品だ、ずっと続けられたらいい」と語っていた。
     障害のある人が元気に頑張り、心豊かに生活できる社会づくりへの取り組みの重要性を痛感した。また、作品を展示するのに、地元産の木材を使用していることから、部屋は素晴らしい木の香で一杯であった。ここにも取組みの姿勢、思いやりを感じた。

    力作ぞろいの作品展


    はっきりと木目もわかる

    (3) SOのメーン会場であり、開会式の行われる日本ガイホールは名古屋駅から少し離れていたが、多くの方々が会場に集まっておられた。
     私自身、SOを見るのは初めてでもあり、どのような感じなのかを把握するため、約1時間20分前(12:40)に会場に到着した。1時からの開場に合わせて、多くの方々が電車を降り、駅から約2分の場所にある会場へ向かわれていた。会場へ駅から通じるデッキの端から下をから見ていると、次々と各県の選手団(アスリート、コーチ等)が会場に到着(バスで来られたものと思われる)し、入り口付近で、「◇◇県の皆さんです」という大会関係者の声が聞こえると、大きな拍手がし、選手らがみんな『タッチ』をしていかれる。「こんにちは、頑張ります」と、元気な声で次々に到着されるアスリートの方々を見ていると、胸が熱くなる。会場入り口前では、大会に多大な寄附等をされている関係企業のゲームコーナーがあり、選手団が楽しまれていた。

    到着する選手団を迎える大会関係者

     県庁やSO事務局の方々のお世話で私は来賓として参加し、式典を拝見することになったのだが、この競技大会は全て寄付等で運営されていることから開会式の入場も無料であった。
     私は定刻の1時に入場することになり、まず手荷物検査を受け、指定の席へ向かったが、ここで、SOの常務理事の小島氏がご案内してくださった。さらに着席して開会の30分くらい前になると、SO日本の三井会長が来賓の席までお越しになり、それぞれの方々に「よく来ていただいた」と感謝の言葉を述べられた。因みに私が名刺を出すと、「遠い大阪からお越し下さったのですか。私も生まれは大阪の豊中なんですよ」と話され、大変近い方だと感じた。
     この開会式は、障害特性や様々な理由で、開会式と競技の写真撮影はご遠慮いただきたいとの事前連絡があり、会場でもその旨のアナウンスが度々あったので、写真撮影はしていない。そのため、早くに入場し、会場のセッティングだけを撮影した。式典の模様、会場へ来られている人たちの熱気や思いを画像で報告できないが、私自身はもっともっと行政も民間団体も運営に加わり、盛り上げていく必要があることを感じた。大阪でもこの取組みがさらに前進するよう頑張っていきたい。
     また、ドリームサポーターとして、元ミスユニバースの森理世さん、フィギュアスケーターの安藤美姫さん、小塚崇彦さんらがトーチランセレモニー(聖火点火)を盛り上げたが、一番感動したのは選手団が入場する様子である。

     知的障害のある選手とともに、ファミリー・ボランティア・コーチらが舞台の両端に用意されたスロープの右側から舞台に上がり(前頁写真参照)、左側のスロープから降りてそれぞれの県の席まで向かうわけであるが、どの県の選手団もそれぞれに個性豊かで、大会会長の有森裕子さんが立ち上がってすべての人達を迎えていた姿が印象的であった。選手らの入場にはほぼ1時間を要したが、拍手は鳴りやまず、素晴らしい開会式だったと思う。アスリートの熱意と会場の熱気は私にとって素晴らしい元気をもらった気がする。
     特に、来年2019年はSOの「第15回夏季大会 アラブ首長国連邦/アブダビ」が開催され、2021年には「第12回冬季大会」が開かれることになっており、機運を盛り上げていく必要がある。


4.議会政調会などで多くの課題を取上げる

 定例府議会の約3週間前に、議会政調会が開かれます。この政調会では、都市整備や環境、福祉などのそれぞれの部局が、府議会に提案する主要な議案のあらましや補正予算案の骨子などやそれぞれの部局が進めている事業の進捗状況や課題などを説明し、各会派の議員からの質問に答えるという形で進められます。
 これまでの民主会派の場合は、10人、またその前は20人以上の議員でこれを実施していましたが、今は5人未満の少数会派になってしまったため、共産、民主、改革保守、創成保守の4会派が合同で実施となっています。


 中村議員はこの政調会の場とともに、この前後に各部局とさまざまな課題で質問・意見交換を行いましたので、これらをお伝えします。

◆大規模事業等

◇IRの会場予定地の夢洲に、今後どれだけの整備費を必要とするのか、またその前提である河川の浚渫土や道路掘削等に伴う残土はどのような見通しか。
◇淀川左岸線、うめきた、北陸新幹線、リニアなど、巨大プロジェクトが目白押しとなっているが、その財源の枠組みはどうなっているのか。

◆都市整備

◇相次ぐ大規模災害で、都市インフラの老朽化対策が一段とクローズアップされた。府はこれまで、新規から更新、長寿命化へと舵を切り、予算も長期計画に基づいて、年間260億円余りを計上しているが、これで府民の不安を払拭できるのか。20〜30%程度の予算枠を増やし、計画の前倒しを行い、スピードアップが必要ではないか。
◇公共交通の維持・活性化はますます重要だ。高齢化や、大型店舗の郊外への展開などで、「交通難民」という言葉も出ている。市町村と十分な連携を図り、交通関係事業者や関係労組なども加わった「協議会」で方向性を示していくべきだ。

◆住宅まちづくり等

◇管理不全分譲マンションへの対策はどの程度進んでいるか。
◇府営住宅を市町村に移譲していく計画は現在どのような状況か。

→ 大阪市へは61団地1万2千個を移管済み。大東市へは3団地、門真市へは10団地を3回に分けて来年度から移管予定。

◆教育と子ども

◇府内の公私立学校でのエアコン設置状況はどこまで進んだか。

→ 府立高校の普通教室は100%、特別教室は39%、小中学校の普通は約80%、また認定こども園を含む幼稚園の教室は52%。

◇頭髪指導を巡って、校則が大きく取上げられた。最近、府立の全学校での校則の見直しが行われたが、結果はどうか。またどの部分が最も対象となったか。

→ 社会通念上逸脱している、今の時代にそぐわないなどがあった。主なものは頭髪、服装、遅刻対策の3項目だった。7月末から全校の校則がホームページで掲載している。

◇WHOが新たな疾病としたゲーム障害にしっかりとした取り組みが必要だ。家庭の問題が多いのは事実だが、小学校入学段階から子ども達への指導とともに、保護者にも十分に問題点を説明し理解を求めていく必要がある。早急に対策を講じる必要がある。
◇部活動は週に1度は休日を設けるという方針を打ち出したが、その後各学校現場では守られているのか。

→ 昨年から完全実施を始めた。効果は出ている。今年3月にスポーツ庁からガイドラインが発表された。府県はこれに基づいて方針を策定することになる。

◇学校での暴力事件やいじめなど、最近の実態はどうなっているか。

→ 暴力行為は大幅に減少しているが、「いじめ」は逆に認知件数が増加している傾向にある。特に小学校が顕著だ。

◆福  祉

◇介護現場での事件・事故が多発している。また利用者やその家族から職員が危害を加えられる場合も出ている。府内の状況はどうなっているのか。
◇介護現場にロボットを導入し、介護従事者の負担軽減を図ることにしたが、府内の事業所の導入の動きはどのようになっているか。

→ 今年度は基金事業で、30万円を上限とした支援を行い、10月1日を申請期限とし、申込多数の場合は抽選とする。補助枠を国が決めているので、金額の変更はできない。

◇保育所の待機児童の状況はどう変化しているか。また国が認めた企業主導型の保育施設が相当設置されているが、その施設に余裕があれば、定数の半分まで地域の方々に利用してもらえることになっているが、地域枠は現時点でどの程度利用されているか。

→ 待機児は700人弱となっている。企業主導型に地域の方は約260人入所している。

◇放課後等ディサービスの報酬体系が変更されたことによって、相当の事業所が撤退を余儀なくされ、入所者に混乱が生じるのではないかと議会でも指摘してきたが、現時点でどのようになっているか。

→ 4月から4ヶ月で21施設が廃止された。配置人員などが基準どおり出来ない等が理由だ。

◇岸和田の子ども家庭センターは相当広いスペースに生まれ変わるが、他のセンターはどこも狭隘な状況に置かれている。取扱件数の増加とともに、国の強化プランで専門職の配置基準が見直されると、大幅な人材不足になる。これにどのように対処していくのか。

◆医  療

◇医師の長時間労働がいま大きな社会問題となっている。前回もこれを委員会で取上げ、まずは実態の把握が必要で、保健所の立入調査の際に実態把握できるようにしていくとの答弁があった。
  1. 病院勤務医の半数以上が健康不安を抱えている、
  2. 大学病院の5%強しか医師の労務管理ができていない、
  3. 公立病院の半数が労基法違反などの新聞報道がなされている中、実態をどう把握したのか。
◇医療機関への入院の際、保証人を義務付けているところが大半だ。府立の5病院では今後、どのように扱っていくのか。保証人を立てられない患者にはどのような対策を講じるのか。
◇熱中症で医療機関へ搬送される方が激増し、死亡される人も増えている。保育・教育の現場でもこれにしっかりと対応しなければならないが、現状は大丈夫なのか。

◆宿泊税・消費生活

◇宿泊税が導入されて1年以上が経つ。この間の税収の実績はどうか。また、課税対象者を1万円から7千円とする方向だが、民泊はもっと低い価格帯だ。知事は議会の答弁で、「今後は民泊も宿泊税の対象にしていきたい」と考え方を示したが、7千円では事実上民泊は除外されることになる。どうするつもりか。
◇高額商品や粗悪品を騙して購入させる等の被害が後を絶たない。消費生活相談はどれくらいあり、どの程度解決したか。

→ 昨年度、府内での相談件数は7万件を超えた。この中で、助言だけで終了したのは約5万件。他機関への紹介などもあるが、センターが直接斡旋したのは約6千件で解決率は約90%となっている。

◆環境農林

◇精神障害・知的障害者の農業分野での就労状況はどのようになっているか。
◇森林環境税の導入後、この税によって渓流の倒木対策や治山ダム工事などがかなり進み、今回の台風や大雨にも大いに貢献したと聞くが、今後の計画はどうなっているのか。また、今度は国が同様の税を全国民にかけるということになっている。当然、府民には二重に税を取られるという思いが出てくる。そのような不満を解消するのは、事業の中身と成果がしっかりと見えるか否かだ。「見える化」に努めよ。
◇建設発生土の適正処理に関しては、発生者側の対策が不十分であるとともに、埋立てまでを一元的に管理する仕組みがなく、問題が多い。最近の府内の状況はどうなっているか。

◆商工労働

◇中小企業の承継問題が真剣に取組み始められ、商工会議所などの尽力で相当の事業所を訪問してもらっているが、現在どのようになっているか。

◆公安委員会

◇最近、訪日外国人旅行者らが悪質な違法行為を続けていると伝えられている。全般的にどのような特徴があり、これにどう対応しているのか。

→ 短期滞在や出張名目で来日し、偽造クレジットカードで高額商品を購入し、これを国外に持ち出そうとする犯罪が最多。また金塊、薬物犯等なども多く、税関とともに全力を挙げる。

◇富田林警察の接見室からの逃走事件が大きく取上げられているが、府内の全警察署で同様のことが起きる心配はないか。その後どのような点検を行ったか。

→ 府民にご心配をかけ申し訳なかった。全67署の点検を行い、他には異常がなかった。今後は、施設だけではなく、人的な対応も行う。

◇府内の小中高校での補導事件や非違行為は現在どうなっているのか。

→ 昨年1年間の刑法犯少年の検挙・補導は3千人余りで、前年に比べて630人減少した。最も多いのは窃盗で、学職別では中学生、次いで高校生となっている。

◇高齢者の運転免許の自主返納状況はどうか。

→ 65歳以上の免許保有者は約90万人で、返納は約7万6千人となっている。


5.淀川の新橋を一日も早く

 「淀川に新橋を」という長年の要望に応え、府は都市計画道路牧野高槻線・十三高槻線(他の関連路線を含む)の事業化に向け、7月に枚方市域・高槻市域それぞれ2回ずつの事業説明会を開きました。
 この新橋は枚方市域と高槻市域を結ぶ広域幹線道路として計画された路線で、今回道路幅等を見直すとともに、交差する都市計画道路も一部区間の道路幅を変更する予定です。説明会には高槻市側で約180人、枚方市側で約100人が参加し、様々な意見が出されました。主な意見は、
  • 地元市から説明がなく、事業へのスタンスは
  • 地域分断・環境悪化になり反対だ
  • 街づくりの将来像を府市両方から説明してほしい
  • 渡架橋の位置を変更してほしい
  • 京都守口線と牧野高槻線の整備順はどうか
  • 着手時期、完成見込みはいつごろになるのか
  • 接続する道路の渋滞を含め、住環境悪化が心配されるので環境対策を求める
  • 牧野穂谷線は廃止されたようだが、牧野高槻線を国道1号までつなぐべきだ
などです。  今後、今年11月に都市計画案の縦覧・意見書の提出(2週間)、来年2月に大阪府都市計画審議会、3月都市計画決定の順に進められる見込みです。
 中村議員は「府民待望の新橋であるが、住環境悪化や交通渋滞、地域分断等多くの心配する意見が出されている。必要な事業であっても最大限の配慮を求めたい」と府の都市計画室・枚方土木事務所へ要請しました。皆さんのご意見・ご希望を府・市にお伝えしていきますので、ご遠慮なくどうぞ。


6.備えあれば憂いなし 

 台風21号は大きな被害を出しましたが、これまで大阪府が積極的に高潮対策を講じてきたことによって、被害を最小限にしたものもありました。今回は西大阪治水関連をお知らせします。
 これまで西大阪地域は地形的条件から高潮が発生しやすく、室戸台風やジェーン、第二室戸などでは表のように大変な浸水被害がありましたが、今回の台風では、室戸台風時の最高潮位を超える潮位を示しましたが、高潮による浸水被害は発生しませんでした。これは、@第二室戸台風以降に進めていた防潮堤、防潮水門、排水施設などによって「ストップ」させたこと、A水防団や関係機関が一体となって、迅速に水門・鉄扉を閉鎖することができた等によるものです。

平常の水門

閉鎖した水門に猛烈な海水が寄せている

 9月4日12時に三大水門(安治川、尻無川、木津川)を閉鎖、14時20分には水門外水位はOP+5m超、水門内はOP+2m超で、最大3mもの水位差がありました。大水門3基、中小水門6基、防潮鉄扉49基等をすべて閉鎖し、排水機場も3ヶ所を運転させたこと等を治水事務所が報告しています。もし、水門などが設置されていなければ、第二室戸などと同様に膨大な数の家屋や工場・商店等が浸水していたことは間違いありません。ソフト対策とともにハード面で今後どれだけの費用をかけて、防災対策を講じていくかが問われます。


7.法定協議会は一体何のため

 大阪市を廃止し4つの小さな自治体(特別区)を作るために設置された法定協議会は府と特別区との役割分担、大阪市の区割り、財政シミュレーション等が事務局から示され、各会派から様々な意見が出されています。そのような中、特別区にすればどの程度の経済効果が出るのかを専門家に依頼し、その調査報告書が出されました。
 報告書では10年間で約1兆円超の経済効果があるとされているのに対し、「都構想で1兆円って、それ本当?」と、これを疑問視する団体が学習会を開催しました。中村議員も参加した学習会では、経済・財政・行政学等の専門家がそれぞれの立場からみた問題点を解説し、「こんな数字がどうして出てくるのか信じられない、問題だ」と厳しい指摘が相次ぎました。4時間近い学習会でしたが、参加者からは熱心な質問が出され、「大阪市を廃止してはいけない。都構想は大阪をダメにしてしまう」と、多くの参加者が語りました。
 また、9月28日には第15回となる法定協議会が開かれ、各党から厳しい批判が相次ぎました。とりわけ、公明党は大都市制度で特別区を設置しても全くプラスにはならないと具体的な課題を取上げながら指摘、共産党は荒唐無稽の計画だと切り捨てました。

法定協議会を傍聴する
前列右側から4人目に中村議員


 大阪府議会議員 中村哲之助ホームページ