最も新しい付加帯海岸 (三浦半島)

2014年12月26-27

 

      日本列島太平洋岸の地質は,九州から高知・和歌山・静岡とほぼ並行に横たわっている。
    しかし,関東地区では伊豆半島の北で大きく湾曲している(上図)。ここでは何がおきているの
    だろうか。
     科学者の考えはこうである。伊豆・小笠原弧にそって生まれた海底火山が次々と北上して
   日本列島にぶつかってできているという(付加帯)。伊豆半島や丹沢山地はかつての太平洋上
    の火山島である。そして,その周辺では当時の海底堆積層が地層となって出ている。      
   ・ 伊豆半島や三浦半島で見られる地層は当時の海底堆積物である。
     今回三浦半島を訪れた。ここには,当時の堆積層(三浦層群)が見事に出ている。
   ・ 高知や和歌山の付加帯はほぼ7000万年前の地層であるが,ここ三浦半島の付加帯はほぼ
   1500万年前の地層で日本では最も新しい海底起源の地層である。
      しかも,火山の近くで堆積したために,地層の合間に真っ黒な火山礫がはさまっているのが
    特長である。荒崎海岸や観音崎などでは,白と黒のコントラストの美しい地層が並んでいる。
    

観音崎・三浦層群

       荒崎海岸三浦層群

      火山礫の層をはさむ

       荒崎海岸

         砂岩層

      火砕流・溶岩の礫

  海外町に出ているスランプ

        観音崎灯台

     我が国初の洋式灯台

      観音崎の三浦層群

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