立山カール検証の旅
2010年8月31−9月1日


立山山崎カール


  立山は基本的には飛騨帯や白亜紀,古第三紀の火成岩(花崗岩,閃緑岩,飛騨片麻岩)などの中にある。この立山一帯には,国指定の山崎カールをはじめ多数のカール地形が散在する。                      
 現在は地球は氷期の中にあるがその中でも比較的温かい〈間氷期〉にあたっている。立山を含む日本アルプスに見える氷河地形は11万年前に始まり約1万年前に終わっている。その間に形成された氷河地形が今も各地で観察できる。                                          
 過去の氷河の痕跡は,いわゆるU字谷を見せるカール地形の他に,氷河の流下による岩石の擦痕がある。今回の立山訪問は,その擦痕を検証するのが一つの目的であった。氷河地形に見る擦痕は,かつてアガシーがアルプス山地で氷河地形を証明した一つの「証拠品」だった。同じものが日本でも見られるとは最近まで気づかなかった。                   ・                                  


   ライチョウ(♀)

  室堂山途中から室堂を望む

 氷河による擦痕(羊背岩)

  氷河による擦痕

  氷河による擦痕

  氷河堆積層(雷鳥沢)

  数万年前のモレーン

  現在の氷床・雪渓

   みくりが池


                          立山カルデラの旅

                          「地質巡検記」へ