◆ 中国の広大な光景に目を見張る
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7時30分にホテルを出発し、南京へ向かいますが、今日はパトカーの先導がありません。私自身も専用車ではなく、他の方々と同じバスです。南京までは4〜5時間くらいはかかるだろうと言われ、相当な移動になるなと感じます。
始めはかなり車も多く込み合っていましたが、20〜30分もすると一気に車が減り、周囲の景色も変わってきます。ものすごいビル・住宅棟の建設ラッシュが、急に田園風景に一変です。最近の住宅の値段は日本円にして1u当り7万円くらいで、「新築マンションの一室で最低2,000万円くらいはします」という話が、最近では農家の後継者が少なくなってきて困っているという説明に変わります。また、長江が近くにあることから湖沼や池が点在し、そこでは上海蟹や海老が大量に養殖されています。朽ち果てた古い農家も時々目に付きます。これらは都心へ出て行ってしまったなどによって放置されているとのこと。その一方で鉄筋コンクリートの新しい3F建ての建物も時々目にします。 |
これらは比較的裕福な農家で1Fは倉庫・作業場、2F・3Fはそれぞれ世帯主と後継者のフロアで「農家がお嫁さんをもらうためにはこのような住宅を用意しないと来てくれないのです」という説明は、第一次産業における後継者不足と所得格差などが、決して我が国だけのことではないと、つくづく思います。
8時50分に急にバスがストップして動きません。はるか前までズーッと車が止まったままです。中には外へ出て隣の車どうし笑って話し合っています。理由が不明のまま、15分余りすると少し動き出しました。 |

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事故でもないし、規制でもないし、何が何だか分かりません。数分するとまた元のようなスピードで走り出し、途中のサービスエリアで9時25分から10分間のトイレ休憩。トイレ休憩に立ち寄ったサービスエリアの様子は日本とほとんど変わりありませんが、ただ日本なら30分〜40分走るとトイレがありますが、中国は1時間以上も距離があり、また日本のような立派なレストランはありません。売店で、カップラーメンに大きなヤカンで熱湯を注いでもらう人が何人もいるのに目が向きます。 |
養殖や野菜の栽培が目立っていたのが、10時30分頃になると少し車窓の景色が変わってきます。それは稲刈り風景が中心になってくるのです。中国の水田はどうなっているのかと思っていたのですが、やっと稲の黄色くなった景色が見えて何か落ち着きます。またこれに加えて、茶畑や、ぶどう、みかん、栗などの木が数多く見られるようになります。
【写真】養殖事業が盛んに行われている |
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私達はすでに江蘇省に入っているのですが、江蘇省は10万平方kmを超え実に大阪府の54倍もの広さがあり、人口も7,400万人。南京・蘇州・無錫など58県と県級市で構成され、東は黄海に面し、西南と北部は山で囲まれ、東南は上海市に接しています。経済成長率は過去5年間、10〜11%台と2桁の成長率を維持していて、中国全体の成長率よりも高いと説明を聞いている内に、南京市へ入ります。丁度今、12時35分です。
南京市にも多くの高層ビルが建ち並んでいますが上海市ほどの超高層ビルはなく、大阪の街並みのように落ち着いています。13時に私達は宿泊先であるシャングリラホテルへ到着し昼食。
その後、江蘇省人大への表敬訪問まで少し時間があり、ホテルの部屋で荷物を整理。私の部屋は6階で0626号室です。 |
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