大阪府議会ヨーロッパ行政調査団メンバー
大阪府議会議員  中村哲之助


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ストラスブールでLRTに乗車する(17日)

 ホテルを8:30に出発し、Bグループの視察の中心であるストラスブール市役所を訪問。この日の通訳はヴァンソン藤井由実さんです。
 人口25万人のストラスブール市と近隣の小規模自治体27で構成するコミューン(人口45万人)の副議長(bR)ジャン・ルイ・エルル氏らに出迎えられました。
 ここではLRTを担当されているクリストフ・ナギヨ氏が、建設までの経過とこれからの計画を説明。現在の走行距離は25kmで、後13km分延長したいこと、現在の人口45万人中19万人が毎日利用していること、都心部への車の乗り入れ規制を促すための駐車場を整備していること(パーク&ライド)などを、具体的にスライドなどを示しながら説明されました。

奥 左から二人目が中村議員
LRT→ライト・レール・トランジットの略で、低床式の路面電車のこと

 また同氏は、1.EU議会の議場まではトラム(LRT)が整備されていないので、2006年度までに完成させ、EU議員にもこれを利用してもらい、イメージアップを図りたい、2.市民の足をどうすれば確保できるかという観点から行っているもので、財政上の見地からは一切検討してきていないし、これからもそうだ、と熱弁を振るわれました。

 一方、調査団の議員の側からは、

  1. 市役所へ来るまでに見てきた、また地図の上でも示されている数多くの水路・川などを利用した水上交通への考え方はどうか
  2. 今後の延長計画と財政負担はどのように予測しているのか
  3. LRTを核として、どんな街づくりをイメージしているのか
  4. 毎年の運営に要する費用負担はどの程度になるか
  5. 利用料金の考え方、無料化などは検討されたのか
  6. 現在の公営を民営に、また民間参入を進めるという計画はあるのか
  7. 導入時の市民の考え方、反対運動などはどうであったのか
  8. 環境汚染問題とのかかわり、住民の今日での評価はどうか
  9. 延長計画に対する住民意識はどうか
  10. アルザス地方(ストラスブール市のあるフランスの東北部)と、共同体との税財源の配分はどうなっているのか
 などの数多くの意見が出されました。

2〜3分待つだけで乗れるLRT

 昼前まで庁舎内で学習した私たちは、いよいよ同氏の案内でLRTに乗車です。聞いていたとおり、本当に段差もなくフラットで、歩道を車椅子で来た障害のある人でも、自分ひとりで簡単に乗車できます。また、道路とLRTの線路(軌道敷)も、まったく凸凹なし。1時間フリーチケットで1.2ユーロです。全員が感心しながら約1時間余りの体験を終えました。



写真中央がライト・レール・トランジット
 この後、EU議会の見学に向かいましたが、大規模なデモのため、通行規制がかけられ、やむなく途中からホテルへ戻りました。

知事選をめぐる様々な動きがFAXで

 大阪を出発する前から大きな話題になっていた「江本氏」の去就や、「太田知事」の動向についての新聞記事や各種文書が、FAXでホテルに届いています。全員で夕食時にこれを議論。遠く離れているだけに、余計気になります。


関空からフランクフルトへ(16日)ストラスブールでLRTに乗車する(17日)総領事館へ EUへの理解が深まった(18日)
ロンバルディア州政府を訪問(19日)現地日本企業関係者との懇談(19日夜)UCIMUイタリア工作機械協会を訪ねる(20日)
プラートの繊維産業振興策を学ぶ(21日)|ルネッサンスの文化に感動(22日)|多くのことを学んで帰国(23〜24日)|
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