大阪府議会ヨーロッパ行政調査団メンバー
大阪府議会議員  中村哲之助
 11月16日(日)〜24日(月)にかけて、「大阪府議会ヨーロッパ行政調査団」の13人の議員はイタリア・フランスを訪問し、大阪が直面している都市再生について、産業政策や再開発、都市機能などの先進事例を学びました。
 少し長いレポートですが、できるだけ分かりやすく、スケジュールに合せて報告します。詳細な調査団全体の報告は別にまとめて発表しますので、ご期待ください。

 なお、このレポートは訪問先の人口や財政・言語など、年鑑や統計資料などによって容易に把握できるものはあえて省略しています。「百聞は一見にしかず」と言われるように、現地でしっかりと見聞し、また現地でしか知りえないこと、気付いたことを中心にまとめています。

PDF版【統合と多様性を学ぶ】・216K
プリントアウトされる場合はPDF版がおすすめです。(A4用紙/17頁)

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関空からフランクフルトへ(16日)
 私たち調査団は11月16日8時15分に集合し、関空内の会議室「なみはや」で簡単な説明と結団式を行い、出国手続きへ。あの悲惨な9・11テロ事件以後、どの空港も手荷物などの検査がより厳重になり、これまでと比べて相当な時間を要します。事件や事故防止のためには当然のことですが、これからも世界の、とりわけわが国のすべての空港や航空機が安全であってほしいと願わずにはおられません。なお、海外へは最近出かけていなかったので、出入国管理カードが廃止されたことを、その時まで気付きませんでした。
 ルフトハンザ航空のLH741便で10:30に離陸し、一路ドイツのフランクフルト・ラインマイン空港へ向かいます。飛行時間は約12時間15分で、夜の10:45頃(現地時刻は午後2:45)に到着の予定です。機内で上映される映画を見たり好きな小説を読んだりしていると、時間はすぐに経ってしまいます。
 フランクフルトには予定よりも少し早く、午後2:25に到着。飛行機のドアが開き、ヨーロッパの第1歩。Aグループは飛行機を乗り継いでベニスへ、私たちBグループはバスでフランスのストラスブールへ向かうことになっています。入国の手続きなどを終えて空港の外に出ると、真昼でも北緯50度を越えているため、さすがに日本よりはよく冷えます。

空港を出て、バスに向かうBグループ
(左から徳丸・大前・中島・中村・
梯・品川の各議員)

 空港の出口の所で、現地の世話役(ガイド)のハールさんのお出迎えを受け、バスに乗車。外はあいにくの小雨ですが、外はまだ明るく、アウトバーンを10分程度も走ると、すっかり田園風景に変わります。そして日本の高速道路を走っている時と「どうも様子が違う」と感じていると、ガイドのハール氏が「ドイツでは日本と違って、土・日に営業用のトラックは絶対に走りません。皆さんはめったにトラックなどを見ることはないでしょう」と説明。途中のドライブインでトイレ休憩に立ち寄ると、その説明どおりで、隣の駐車場には運転手が不在のまま、ホロを被ったトラックが無数に駐車していました。改めて、国情の違いを知ります。こんな些細な話の中に、思いもかけないヒントがあったり、政治に役立つことがあるので、早速メモと写真撮影です。
 なお、ハール氏は、日本に10年余り前まで滞在され、金沢大学で6年間もの間、講師をされていたとかで、抜群の日本語(とりわけ関西弁)と知識をお持ちでした。来年には再び金沢大学を訪ねられるようです。


ドライブインでコーヒータイム(左は大前議員)


 またハール氏は、ドライブインに停まっている車を指差して、左の写真のように、左端の星で作った円形はEUを表し、その下のDはドイツ(フランスならF)を示し、その右側のシールはそれぞれ車検と納税が正しく行われていることを証明するもので、アルファベットは一文字であれば大都市を、二文字であれば中小都市を表すと説明されました。何か、EUとその加盟国の関係が少し分かったような気がします。午後5:57にホテル到着ですが、閑散としているため、宿泊客は我々だけなのかと思うほどです。