● 多くのことを学んで帰国(23〜24日) |
23日はいよいよ日本へ帰ります。早朝5:30のモーニングコールになっていましたが、不思議に5時過ぎに勝手に目が覚めました。朝の時間が余りないのでと、前夜にほぼ荷造りを終えていましたので、洗面などを済ませるとすぐにバッゲージダウン。チェックアウト後に簡単な朝食をとり、バスに乗車し、フィレンツェ空港へ向かいます。空港にはきっちり8:00に到着。9:30発のLH5567便に搭乗のための諸手続きをしますが、ここも日本を出国の時と同様に、手荷物検査などに相当な時間がかかるため、余裕の時間はそんなにありません。手続きなどが終わって搭乗し、離陸すれば約1時間でドイツ・フランクフルトです。機内では軽食なども配られますが、私は健康管理のため、ホットコーヒーを1杯飲むだけにしました。朝からビールだワインだといって飲む人が結構多いですが、私は朝からアルコールを欲しいとは思いません。10:30にフランクフルトに到着し、ここで関空へ向かう飛行機に乗り換えです。
EU出国の手続きのため、パスポートと搭乗券を出しますが、今までのようにスタンプを押しません。(ヨーロッパなどは今まで、ドイツ・イギリス・フランス……というように入国・出国のスタンプが一杯押され、あの時はこんな所へ行ったなあと、パスポートを見るたびに思い出に浸れたのが、もうダメになりました) 今回のヨーロッパでパスポートへのスタンプは日本を出国の時、フランクフルトへ着いた時、日本へ帰った時の3つしかありません。
フランクフルトは午後1:00出発のため、比較的時間に余裕があります。免税店で買い物をしていると傍らに、日本語の新聞(朝日・日経)が置いてありました。漢字に餓えていたのか、早速その2紙を購入すると、何とこれが7.9ユーロ(日本円で約1,000円)です。
LH740便には0:40に搭乗となっています。日本まではノンストップで約11時間30分かかり、日本到着は深夜の0時30分頃(日本時間では24日の朝8時30分)の予定です。
このLH740便も、大阪を出た時のLH741便と同様に、満席です。エコノミー・ビジネス・ファーストのどのクラスも満席だというのは、やはり、厳しい航空業界の中で、関空への直行便から撤退していく航空会社があり、どうしてもフランクフルトやアムステルダム(オランダ)などに集中せざるを得ないからでしょう。
A52ゲートから搭乗し、午後1時過ぎに離陸。数分で水平飛行に入りリラックス。帰国便の中では、この1週間余りのことを少しでも整理しておこうと、2時間ほどメモをしたり、写真や書類を整理します。そして、私自身が旅日記のようなものを書くのが好きですから、ミラノやフィレンツェなどのことを思い出しながら、ゆっくりとまとめていきます。(良い思い出も、腹の立つことも……)
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ストラスブールは本当に美しく素晴らしい町でした。近代的な建築物と、中世の面影をしっかりと残したカテドラルなどが見事に調和し、何度も繰り返されてきた独仏の国境争いの名残。そんな中で市民の足を確保するために車を締め出し、強力なリーダーシップを発揮して「まちづくり」を進める政治家たちの姿に、私は大きな勇気を得た気がします。
何年か先に再び訪れることがあるかもしれませんが、その時はEU合衆国の首都であるかもしれません。全ヨーロッパの垣根がなくなり、民族・宗教を越えて、世界の平和をリードする存在であってほしいものです。 |
 大聖堂(カテドラル)の最上階から、
ストラスブールの町を臨む |
ミラノ、プラート、そしてフィレンツェは、ストラスブールとはまったく感じが違っていました。ミラノでもフィレンツェでも、見る建造物すべてが何世紀と経つ貴重なもの。それが余りにも無造作に置かれていると思うほど、存在します。町そのものが歴史であり文化であり、博物館なのでしょうか。観光ツアーで来ていたら、もっともっと時間をとって深く楽しめたのですが、これは仕方ありません。だからこそ、あのひどい落書きとゴミ、迷惑駐車は、ミラノやフィレンツェの貴重な文化遺産と街並みを壊しているだけではなく、イタリアと世界の国の人々の心をも傷つけているとしか言いようがありません。
しかし、「なんでも右へ倣え」、「事なかれ主義」を大切にするわが国と違い、イタリアは個性・多様性を尊重し、自己主張が見事な国だと感心します。良い学校へ入り、良い企業へ就職してという考え方が昔ほどではないにしても、まだまだ根強い日本と、お金や肩書きではなく自分自身がやりたい仕事を選びそれを誇りに思うというのがイタリア人だと、その違いをイタリアの方々からだけではなく、イタリアで活躍されている日本企業関係者からも伺い、大変な勉強になりました。服装・ファッションでも、なるほどと思うことが度々でした。
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