民主党無所属ネット議員団・ウズベキスタン調査団
中村哲之助議員のウズベキスタン訪問記

*各写真をクリックしていただくと拡大版をご覧頂けます。
 
日本人墓地で平和を誓う(4月22日・土)
 今日はタシケントへの移動日で、飛行機の時間帯の関係で、9:30に出発の予定だが、6:10に目が覚めてしまった。
 8:00に食堂へ行くが、メニューは少ない。コーンフレーク+ミルク、チーズ、ヨーグルト、コーヒーにし、体調管理のため、生野菜は一切口にしない。
 私たちは9:30にホテルを出発する。わずか10分程度でブハラ空港に到着。国内線であるのに、なぜ時間をかけてここまでのチェックが必要なのかと思うほどの、ウンザリとする手続きが待っている。搭乗券にまで、パスポートに押すのと同じような、Security Service 22 APR 2006 というスタンプを押す。50人乗りの10:45発のHY1322便はほぼ満席である。CAが形式的に「安全ベルト‥‥」というだけで、乗客の状態をチェックもしない。さらに軍人・警官と一目で分かる制服姿の乗客?が乗っているが、横柄な態度でベルトもしないし、それを注意もしない。この国の悪い一面を見せつけているようで腹立たしい。そんな様子を見ている内に、YS機は丁度1時間でタシケント空港に着く。タラップを降り、専用のバスに乗ってターミナルに入る。いたるところにピストルを帯びた警察官が立っている。殺風景な30坪程度の部屋で荷物を待っていると、割合に早く出てきた。その荷物を持って通路へ向かうと、係官が「ここから出よ」と、鍵のかかったドアを開ける。何とそこはもう道路である。どうなっているのかと思う。
 
 12:15に、タシケントで用意した専用車に乗り(荷物は別の車)、昼食会場へ向かう。10分余りで日本料理の看板の上った、韓国風・日本風レストラン=みどりに到着。添乗員が、「味付けは少し違うが、久しぶりに日本料理をどうぞ」と言う。私達はてんぷら・寿司・うどん・お造り・キムチ・ピピンバなどを食べ、すっかり満足。アヴド先生も美味しい・美味しいと言って、堪能された。先生は特に山葵がお好きなようで、山葵そのものを口にされたりしていた。
 
 昼食 後、私達は日本人墓地へ参拝するために、あらかじめ依頼しておいた花店に立ち寄り、14:40に市街の南西部・ヤッカサライ通りにあるムスリム墓地に到着。
南東の一番奥に日本人墓地がある。第二次世界大戦でソ連の捕虜となり、強制労働に従事させられ、帰国することができずにここで命を落とした79人が眠る墓地である。木々の茂る静かな公園のような中に墓標と記念碑が設けられ、それぞれの名前も記されている。実に美しく、草木一つ無いほどに清められていることに、私達は驚く。空地には花までが植えられ、1〜2時間くらい前に水を与えたような形跡も見られる。私達は早速、花をお供えし、お参りをした。この地で倒れた人たちの無念を思い、誰もが目頭を熱くし、改めて、平和への取組みを強めていくことを誓った。UZ国を訪問してからずっと私達に付き添い、様々な問題を教えていただいているアヴド先生までが涙されている。同教授のお人柄に深い感動を覚える。
 私たちが墓標の前で写真を撮っていると、現地ガイドが横にいた小柄な男性(70歳くらい)を紹介し、「この方が父君とともに、この墓を守ってきてくれた」と説明。日本人が埋葬されている墓地は旧ソ連の各地にあり、比較的多くの日本人が訪れる場所は国策として、ある程度の整備をしているということを聞いたりはしていたものの、父君亡き後40年間も…、何ということを…と、私達はこの男性に深く感謝し、再び瞼を濡らした。平和の大切さ、人の心の美しさを考えさせられる。私たちは少しばかりのお礼をし、この男性とともに記念撮影。
 「天に星、地に花、人に愛」を実感する一時であった。この上は、誰も訪れずに放置され、草茫々の墓地がないことを願う。
 
 先生とはここでお別れし、私たちはホテルへ向かう。今日の夕食は18:30からホテルの2階でとることになっている。シャワーを浴び、着替えてホテルの周りを散策してみようとロビーまで降りてくると、大きなラッパのような音が響いてくる。何かと思うと、18:00からインド系のビッグファミリーの結婚披露宴が行われるため、音楽隊が出て、その歓迎をしているとのこと。披露宴はダンスをしたりして深夜まで続くという。私は早速、その音楽隊のところに行って「ハイ、ポーズ」。
 夕食の広いレストランには、私達の外にはもう1組の男女だけしかいない。トルクメニスタンから来たという親子のような男女が、私達の側でギターとヴァイオリンでいろいろな日本の歌を演奏してくれた。久しぶりにゆったりとした一日だった。
 


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